2 「セックス…?こんなに華奢で可憐な少年に、セックス…?しかも…母上の次代を務められる魔王陛下だって…?」 若獅子は心なしか呆然とした面持ちで、仄かに頬まで染めて絶句してしまった。 『うわぁ…俺にこんな時代あったっけ?』 どうも夢魔の影響なのか、単に忘れているだけなのか…イタくて恥ずかしい《青春スーツ》を着込んだ自分の姿に、コンラートと渋獅子は何ともむず痒いような居心地の悪さを感じた。 一方、有利の方は自分と同じくらい戸惑っているらしい若獅子の様子に明らかな好意を抱いていた。 『コンラッドでもこんな青臭い時代あったんだなぁ…そうだよな、一気にあんな《何でも知ってます》みたいな雰囲気背負えないよな?』 この若獅子とともに同年代として成長していく立場であれば、コンラートとの関係は今とはまた違ったものになっていただろうか? ただ、この若獅子と現在のコンラートとの間に共通点がないかといえばそうではない。 今のコンラートにだってこんな風に、純粋な戸惑いを見せる瞬間がある。 ことに、有利が初めて彼に告白したときなどこんな風ではなかったろうか? 自分の立場と有利の身分…様々な要素が有利を傷つける可能性に怯えて、自分の想いを封印しようとしていた彼がやっと有利の思いを受け止めてくれたとき…こんな風に直向(ひたむ)きな瞳をしていた。 「ああ、セックスが不可欠なのだろう?それも、この状況から考えると俺達全員で抱かなくてはならないようだな。4Pというやつか。さて…ユーリの身体がもつかどうか心配だが、それ以上に君達の技能の方が心配だな。まずは俺がしっかりと感じさせて馴らして差し上げてから…」 年を重ねると表現が直截になっていくのだろうか?渋獅子は最初のうち業務上の確認でも行うかのように淡泊な表現をしていたが、何時の間に近寄っていたのか…有利の傍に寄り添うと、するりと細腰に腕を絡めて囁くように《一番乗り宣言》をしていた。 「えぇえ!?」 手慣れた物腰と…淫蕩さを滲ませた大人の余裕に、有利は激しく戸惑って頬を染めた。 「ご安心を、陛下…いいえ、ユーリ…あなたのために磨いた技巧…十分に味わって頂きますよ?苦痛など一欠片も感じさせず、全て快楽としてあなたの幼い身体に教えて差し上げます。それこそ…数十年の間、《俺》が経験を積む期間のセックスを…もどかしいと感じるくらいに…」 「…ひぇわわ!?」 すい…と持ち上げられた手の甲に軽い口吻を寄せられ、そのまま《かり》…っと人差し指を甘噛みされれば…半眼に開かれた甘い眼差しに、有利の鼓動は否応なしに細動を始めてしまう。 『ふわわわ…っ!こ、このコンラッドは、今のコンラッドの想像による…未来予想図なんだよね!?』 普段は取り繕っている臣下の仮面を、今は被る気さえなさそうな態度…。 だが、その要素は今のコンラートに存在しないわけではない。 褥(しとね)の睦言でしか囁かないというだけで、彼の中には確実に存在する《エロくて積極的な物言い》が前面に押し出されてきている気がする。 このままずっとずっとコンラートと寄り添って暮らしていけば、こんなに繕わない…《古馴染み》の風合いを感じさせる仲になるのだろうか? 『あれ…なんか……』 少しずつ…違和感が解かれていく。 最初はただただ、《3人の男に抱かれる》という言葉が先走ってしまって、戸惑いや嫌悪が理屈でなしに有利を苛んでいたのだが…何か、とても大切なことを思い出しかけている気がする。 「な…何を言っている!陛下が戸惑っておられるだろう?他に方法はないのか!?」 若獅子は剥ぎ取るようにして渋獅子から有利を奪うと、大切な宝物のように抱きしめた。 「こんなに幼い身体の…それも、魔王陛下という尊崇すべきお立場の方にその様な無体など…っ!」 「ふぅん…随分と優等生の発言だが、君はユーリに全く性欲を抱かないとでも?そんな筈はないだろう?」 「何だと!?」 激昂する若獅子に対して、渋獅子はにやにやと意地悪な笑みを浮かべた。 このあたり…新人を楽しんでいたぶる、年降りた狐狸のような厭らしさがある。 「伊達に経験は積んでいないさ…と言いたいところだが、そもそも君は俺自身なんだ。嗜好など知り尽くしていて当たり前だろう?実際問題、君のように清廉な時代があったのかどうかは俺自身も思い出せないが…俺である以上、ユーリに肉欲を抱かないはずがない!」 渋獅子の態度は無駄なほどの自信に溢れ、断定する口調と共に、若獅子に向かって人差し指が突きつけられる。 「どんな自信だっ!」 一応の抗弁は試みるものの、明らかに若獅子は気圧されていた。 「こんな自信だ。まず、泣き顔が可愛い。だが、ただ泣くのではなく、あくまで感極まって堪えきれないときに…泣いていることに羞恥を覚えながら、時には唇を噛みしめて堪えつつ泣くのが良い。実にそそる。褥で羞恥に喘がせながら啼かせて差し上げたくならないか?更に、笑顔が良いだろう?周囲の気温が確実に5℃は上がりそうな微笑みに、つい…俺のものをしゃぶりながら、舌っ足らずな声で《気持ちいい?》等と笑顔で言わせたいという欲望に駆られないか?」 「う…。そ、そんなことは…っ!」 若獅子は必死で抗弁しようとするが、一瞬掠めた色あいは確実に《欲情》を意味していた。 やはり、幾ら上品ぶっていたところでコンラートはコンラートらしい…。 「それに、ここは性欲を支配する夢魔の作り出した幻影の中なのだ。気の毒ではあるし、俺とて複数で一人の…それも、よりにもよってユーリを苛まなくてはならないことに躊躇いはあるが、他に方法がない以上…なるべくユーリに苦痛を与えないよう…心地よく抱いて差し上げるしかあるまい?」 《気の毒》といいつつ、顔が微妙に嬉しそうなのは如何なものか。 「む…それは……」 言い淀む若獅子の声には戸惑いと…微かながら、《期待》を感じさせる彩りが滲んでいた。 「俺…」 有利は何かを言わねばと口を開き掛けたが、若獅子・渋獅子の視線を受けると、《ぐっ》…と口籠もる。 先程まで、この二人に対してそれぞれに好感を覚え始めはしたものの…いざ、目の前で話がまとまり始めるとやはり躊躇してしまう。 三人がかりで抱かれる状況はやはり《輪姦》とか《陵辱》という言葉を想起させ、自分が酷く淫蕩な存在に堕ちてしまうような…一方的に嬲られる立場に思えてしまうのだ。 渋獅子は《心地よく抱いて差し上げる》というが、有利がコンラートに抱かれることは彼の存在を確かめたいからであって、ただ肉の繋がりによる快楽だけを追っているわけではないから…。 ただ、気持ちが良いだけでは心がついていかないだろう。 「俺…、俺……」 有利は懸命に言葉を探そうとするが、喉がつかえてしまう。 抱かれたくないというのなら、それでは…どうすればいいのだろうか? 「ユーリ…もう、良いんです」 「え…?」 穏やかなコンラートの声音に、有利は意図を測りかねて小首を傾げる。 状況を説明してからは何かを想うように沈黙していたコンラートは、静謐ともいえる面持ちで真っ直ぐに有利を見つめていた。 その眼差しには深い慈愛があり…そして、感謝の色があった。 「ユーリ…本当に今まで、ありがとうございました。あなたと過ごした日々は俺にとって一瞬一瞬が宝物でした。いいえ…あなたと触れあうことが出来ない時代…あなたの、地球での成長を夢想しながら過ごした日々だって…あなたが生まれてきた事自体…あなたに関わる全てが俺の生涯を照らしていました。ですから…もう、十分です」 熱烈なまでの愛と感謝の言葉…だが、それらが全て《過去形》で語れていることに、有利は酷い目眩を感じた。 「何を…言ってるの?」 情けないほどに、声が上ずる…。 「俺をおいて、現実世界にお帰り下さい」 世界が、裂けてしまいそう。 一人で帰れと、彼はそう言っているのだ。 この夢魔の檻に繋がれたままの彼をおいて、一人で帰れと…。 「駄目…駄目、だよ……っ!」 涙は出なかった。 恐怖が強すぎて…顔を覆う皮膚血管は強烈な収縮を示して色合いを蒼白にし、小刻みな震えが全身を襲う。 彼を失うかも知れないという恐怖が、有利の心臓を鉄の茨で拉(ひし)いでいた。 「俺はもう…十分にして頂きました。もう…これ以上、あなたが身体と精神をすり減らす必要はない…」 「馬鹿…っ!」 本気で言っているのだろうコンラートの思いが分かっているから…。 有利を苦しませるくらいなら、死でさえも選んでしまう男だから…。 それが余計に辛くて、有利は勢いよくコンラートの肩を掴んだ。 「嫌だ…嫌だ嫌だ嫌だっ!」 有利は殆ど無意識のうちに片手で漆黒の魔王服のボタンを引きちぎると、あられもなくはだけた肌にコンラートの掌を押しつけた。 「抱いて…お願い…俺を、抱いて…っ!」 コンラートを失うことが出来るのなら、最初からこんな夢の中になど飛び込まなかった。 人目も憚らずに抱かれようが、信じられないようなプレイを強要されようが、何時だって彼を好きだという気持ちだけは変わらなかった。 「コンラッド…っ!」 戸惑うように見上げるコンラートが焦れったくて、震える指で惑乱するように彼の前立てを開くと、思い切って萎えた雄蕊にむしゃぶりついていった。 「いけない…ユーリ……っ!」 拒むように…頭髪に絡む指が有利を押しのけようとするが、夢の中で幾度も調教された技巧によって舌を絡めていけば流石のコンラートも切ないような声音をあげて、雄蕊を成長させていく。 「いいから…ほら、あんたらも覚悟を決めてくれよっ!」 振り向いて若獅子・渋獅子に声を掛ければ、反応が早かったのはやはり渋獅子の方だった。 「覚悟を…ね」 羞恥心が強く、女のように抱かれることを厭う気持ちをいつもどこかに持っているこの少年が、コンラートを《欲しい》と思うその一点に関しては、鮮やかすぎるほどに思い切りが良いことを渋獅子は知っている。 少なくとも、長く知っている…という設定になっていることを理解している。 渋獅子は自分の中にある少年の記憶に、鮮やかな光沢を与えて現在の彼に重ねた。 『ああ…この子は、やはりユーリだ…』 そもすれば様々な制約の中で、本当に欲しいものを希求する前から諦めてしまうコンラートを叱咤して、我が身を捧げて尽くしてくれる。 「どの時代のあなたも…輝くほどにうつくしい。正直、自分相手であってもあなたが男のものを銜えている様には嫉妬を覚えますが…指をくわえて見ているよりは、あなたを抱かせて頂く方がマシですな」 渋獅子は、コンラートに縋るようにして奉仕する有利を後背から抱き込むと、するりと器用な指を這わせて両の乳首をこね始めた。 「んぅ…っ!」 「ふふ…昔からあなたはここがお好きでしたよね?特に、湿らせてあげると覿面だった」 「艶々して…熟れた果実の様に美味しそうだ…そうは思わないか?お若いの」 「…っ!」 息を呑んで見つめていた若獅子は、突然渋獅子に話題を振られて頬を紅潮させた。 「…若いってのは正直だな。前…勃ってるの丸わかりだぞ?」 「…あんたもなっ!」 「ユーリの艶姿に反応しなくなったらコンラート・ウェラーとしてはおしまいだろう?そこまで老け込んだつもりはないさ」 若獅子は喋るごとに不利になっていく我が身を嘆くように天を仰いだが…視線を戻せば身を捩るようにして乳首への責めに耐え、荒い息の中で男のものを銜える少年に、目を逸らすことの出来ない魅力を感じて硬直した。 少年は…美しかった。 しなやかに弧を描く腰のラインに、濡れた果物のように美味しそうな胸の尖り…息を呑むほどに可憐な容貌…その中でも特に若獅子の目を惹いたのは、その気骨ある眼差しだった。 快感に濡れながらも、彼は使命を忘れてはいない。 『コンラッドを取り戻す』 こんなにも愛されているのが未来の自分なのかと、若獅子は身体の芯が熱くなっていくのを感じる。 この可憐な…僅かな間に《愛おしい》とすら感じるようになった少年に、自分はいつか愛される日が来るのだ。 それが、今は酷く嬉しかった。 彼のここまでの生涯の中で感じたことがないほどの恍惚とした幸福感に酔ううち、気が付けば若獅子は膝をつき…身を屈めて少年の前立てを広げると、黒紐パンの間から薄桃色の花茎を唇に招き入れていた。 「…ゃうっ!」 何て甘い…切なげな声! こんな声を上げてこの少年は感じるのか。 もっともっと感じさせてあげたい…この状況を忘れさせるほどに…。 「んむ……気持ひ……良いですか?……陛、下……」 「ゃ…陛下って…呼ばないでぇ……」 涙混じりの懇願に、ずくりと若獅子の雄蕊が感じてしまう。 「ですが…」 「ユーリだよ…俺…あんたに、名前をつけて貰ったんだ。あんたは…俺に人生をくれたんだよ…」 『それは俺ではなく…』 有利がいま、口いっぱいに頬張って愛撫を施している男のことだ。 若獅子の中にはちろりと嫉妬の焔が揺れ、意地悪をするように鈴口を強く吸い上げた。 「良いですよ、俺の口でイって下さい…ユーリ。美味しいミルクをたくさん出して下さいね?」 『おや、こいつ…一皮剥けてきたな?』 渋獅子がにやりと口の端を釣り上げた。 セックス時の意地悪さはコンラートたる者、必死事項であるらしい。 「駄目…に、苦いんだよ?初めてで飲んだりしたら…気持ち悪くなるから…飲んじゃ駄目!」 有利は…初めて男を抱くことになったろう若獅子を気遣っていたのだ。 その事に気付くと、若獅子の舌遣いは優しい残酷さで花茎を責め始めた。 にるにると丁寧に裏筋を舐め上げ…指を筒のようにして上下に擦りながら、同時にマシュマロのような袋を口腔内に取り込んで、転がすように愛撫していけば…耐えきれない雫がとろとろと零れていく。 「美味しい…蜜のように甘くてとろとろしてますよ?もっと飲ませて…ユーリ…」 甘えるような響きに、有利は危うく白濁を解放してしまうところだった。 「ゃん…駄目ぇ…」 有利は泣きじゃくりながら、腕を清一杯伸ばして若獅子を引きはがそうとする。 若獅子の年齢は、こう見えても70〜80歳といったところで、自分の祖父並であるはずなのだが…《大切なのは外見年齢》とはよく言ったもので、有利はすっかりこの若獅子を《護ってあげたい》対象として捉えているのだ。 「お腹…壊しちゃう…よぉ……っ」 「…っ!」 ひっくひっく泣きじゃくりながらのあまりに可愛い物言いに…堪らず若獅子は花茎に決定的な刺激を加えようとするが、思わぬ所から抵抗の手は伸びた。 有利の身体がくるりとひっくり返されると…渋獅子が花茎に顔を埋めていったのである。 「経験豊富な俺なら平気ですよ、ユーリ…。さぁ…飲ませて下さい」 「ゃあ…っ!」 熟練した…巧みな舌遣いで翻弄されれば、有利は呆気なく精を放ちそうになるが、すんでのところで花茎の根本を締め付けられてしまう。 「にぁああ……っ!!」 幼獣めいた叫びをあげて…有利は苦痛の快楽の混じった涙を零すと、髪を激しく振り乱した。 「らめ…やめぇ…っ!!」 舌っ足らずな悲鳴に戸惑うように…けれど、一本気な眼差しの若獅子は断固として花茎の支配権を寄越さぬ構えであった。 「おい!止めないか!ユーリが苦しがっているだろ!?」 「ならすぐにどいてくれ!中途で奪うなんて酷すぎるだろう!?」 「ユーリの一番搾りは俺の物と決めていたんだ」 「勝手に決めるな!」 『俺は牧場の乳牛かっ!!』 叫びたい、絶叫したい。 しかし、有利は限界まで張りつめた花茎に愛撫と拘束を同時に与えられるという責め苦に息も絶え絶えで、赤い舌を覗かせて喉を反らすばかりだった。 それに…先程から花茎の奥の部分…後宮との境目までがじんじんと疼くような感覚を発していて、それもまた有利を不安な心地にさせるのだった。 『孔が足りないと?』 あの女神は、そう言って有利に何かしなかったろうか? あの時はそれどころではなかったので放置していたが…。 「止めないか!どちらでも良いからユーリを楽にしてあげてくれっ!」 有利第一主義のコンラートがとうとう、怒りも露わに参入してくれば三つ巴となって喧噪が高まってしう。 「ん……?」 拘束を加えていた若獅子の指が、不意に滑って下着の中まで入り込んできた。 そして…とゅるりと濡れた襞の中に滑り込んでいったのだった。 「ゃう…っ!!」 信じがたい場所からの快感に有利は背筋を跳ね上げ、若獅子・渋獅子も驚愕の眼差しを送ると、黒紐パンごとズボンを引き抜いてしまう。 「これは…」 「み…見ないで……っ!」 必死で両手を重ねて陰部を隠そうとするが、隆起しきった花茎が邪魔で上手く距離感がとれず、指の間から覗くサーモンピンクの肉襞はあますところなく三人の獅子に見られてしまった。 花茎と膣を両方所持する有利に一瞬困惑したものの、その理由を追及することよりも有利の心情に配慮して若獅子・渋獅子は身を避けた。 夢魔の設定により我が身を《改変》される恐怖を今まさに受けているだろう有利にとっては、流石に自分たちでは役不足と感じたのだろう。 「ユーリ…」 「コンラッド…」 コンラートは拘束を解かれつつも、衝撃のあまり微かに萎縮してしまった花茎を優しく口に含むと、有利を宥めるように高め…その迸りを口一杯に受け止めた(自ら譲りはしたものの…若獅子・渋獅子ともに、羨ましそうに眺めている)。 「ん…んんっ…ぁっ!!」 焦らされ過ぎた花茎は一度では放出しきれずに数回に分けて白濁を放ったが、その全てを…尿道にたゆたう残渣すらも吸い上げて綺麗に舐め取ってしまうと、コンラートは喉を鳴らして嚥下していった。 「美味しい…それに、ユーリはどんな姿でも美しいですよ?猫の時だってそうだったでしょう?」 コンラートの指がとゅるりと襞を伝い、そのぬるつく感触に心地よさそうに目を細める。 「こ…コンラッド……っ」 恥ずかしい物言いながら…積極性を取り戻した真の恋人に、有利は涙を滲ませて微笑んだ。 一時的に変えられてしまった自分の姿が、彼にとって美しいと感じられるのなら…大した問題ではないとさえ思えた。 「コンラッド…お願い。初めては…あんたがして?」
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