「擦り硝子の窓」−3
『何をしているんだ、俺は…』
がくりとしゃがみ込んだギリアの前で、気を失ったベルフォルトが本物の衛兵に搬送されていく。これで彼から支払われるはずだった多額の報酬は無くなるのだろうし、ギリア自身も謀反に荷担した一味として重い刑を科せられるのだろう。
自国と友邦国の王を狙ったのだから、まあ間違いなく死刑ではあるのだろうが、それまでにも考え得る限り最低の拷問に掛けられるに違いない。
それもこれも、あの時…ベルフォルトの指示に反して、剣を手放したせいだ。
何故あのような事をしたのだろうか?
《育て親》などと言っても、ユーリがベルフォルトから被せられた銀の輪によって意識と記憶を失い、そして、目覚めた時に偽の記憶を刷り込んだ、ただあの時にだけ結ばれた縁であったのに。
剣を向けたあの子が、本当に親の手で殺される子どもみたいな顔をして怯えたから…だから、斬れなかったのだ。
あの瞳を見ていると、死んでいった弟のジータをどうしても思い出してしまう。享年が5歳になるかならないかの、無力な幼児だった。
シマロンの辺境地で細々と暮らしていたギリアは、幼い時分に眞魔国軍の襲撃を受けた。凄まじい略奪行為に抵抗しようとしたのが災いして、集落が全滅するほどの虐殺が行われる中、屋外に重ねられた飼葉に隠れていたギリアは、ぶるぶると震えながら家族や友人達が殺されていくのを目の当たりにした。
泣きながら走っていたジータを目にして、手を伸ばして《ここに隠れろ!》と言ったら、ギリアに気付いて安堵したように笑顔を浮かべた弟は《にいちゃん!》と口にしてギリアの方に駆けて、次の瞬間…疾駆する馬に蹴られて人形のように宙を舞い、奇妙な形で大地に叩きつけられた。
背筋が凍り付くような鈍い音と、どくどくと大地を染めていく血の赤さを、ギリアは永遠に忘れることはないと思う。
なのに…それなのに、どうしてユーリを斬ることが出来なかったのだろう?恨み骨髄に徹する魔族の長であるというのに…っ!
『どうして…どうして、魔族の王が、あんなにも無力な子どもなのだ…!』
人間の国でも駆使できるほどの凄まじい魔力を持っているのだとベルフォルトは言ったが、あの子がその魔力を戦争に使ったことは無いと知っていたのも拙かった。魔力を発動させた全ての事例で、ユーリは魔族、人間の区別無く全ての者を救っていると、ギリアは知っていた。独力で詳しく調べていたからだ。
《恒久平和》なんて、馬鹿馬鹿しいお題目を護ろうとしているとも知っていた。
ギリアの家族をあんなにも無惨な殺し方をした魔族と、どうしてあんな子が同じ生き物なのか…!
《ギリア…俺のために、あんたが虐殺なんかされたら嫌だ…っ!》なんて…真顔で口にしたりするのだ!
「ギリア…大丈夫?」
ほら…こうして、騙されたのが分かっても尚、この子は気遣わしげに声を掛けるのだ。
「…俺は、お前を育ててなんかいない。全部…嘘だ」
「でも、ギリアは俺を斬らないでくれた…ありがとう」
「礼なんか言うな…っ!」
差し伸べられた手を鋭く弾こうとするが、素早くコンラッドがユーリを引き離す。ああ…こんなにも体術にも剣術にも優れた男が、ユーリの本当に名付け親なのだ。
ギリアは、酷くコンラッドを妬ましく思う己を自嘲する。
「殺せ…!今すぐ、俺を殺すが良いっ!俺の家族のように、生きたまま引き裂くがいいさ…っ!!」
「そんなの出来ないよ」
「ああ、殺せるものではない。今から色々と語って貰わねばならないからな」
フォンヴォルテール卿グウェンダルは法石が撤去された後も多少顔色が悪いようだったが、何とか持ち直して来たようだ。さぞかし怒りを湛えていることだろう。
しかし…ギリアの傍らで腰を屈めた彼は、予想に反して静謐な眼差しをしていた。
「お前は、魔族に親を殺されたと言うが…本当にむごたらしい虐殺があったのか?」
「ああ…ああ…っ!そうだとも…っ!忘れるものか…っ!俺の目の前で…親爺は、お袋は、ジータは…っ!」
魔族によって記憶を呼び覚まされたギリアは、憎しみも露わにグウェンダルを罵倒する。内心では、そのまま挑発に乗ったグウェンダルが、自分を斬り殺してくれることを期待しているのかも知れない。
しかしグウェンダルは激高することなく、半ば錯乱しかけているギリアから虐殺の起きた場所や魔族の軍装を詳しく聞き出すと、自分の記憶と照らし合わせるように瞼を伏せた。
そして開いた瞳には、痛ましげな色があった。
「すまない」
ギリアは暫くの間、己の耳目を疑った。
如何にも誇り高そうな貴族階級の魔族が、薄汚い人間の暗殺者に対してこんな言葉を投げかけるなどとは、とても信じられるようなことではなかったのである。
だが、間違いなくグウェンダルはギリアに対して謝罪をしていた。
「それは…確かに、眞魔国シュピッツヴェーグ軍下に配備された、モーディアル旅団の所行だ」
「…っ!」
「モーディアル旅団長以下、特に蛮行を報告されている者は眞魔国軍紀に照らして既に処分をしているが、君への慰めにならないことは重々承知している。私の口からは…ただ、その件に関して詫びる他はない」
「な…にを……」
いやに喉が渇く。無理矢理ひりだした声は掠れ、震えていた。そんなギリアの様子をどう思っているのか知らないが、グウェンダルは真摯な眼差しを向けて、厳として謝罪を続けるのだ。
「無論、お前が今回為した罪は罪として問うが、我ら魔族の罪もまた詫びねばならぬ。非武装民間人に対する殺戮行為は、歴とした犯罪行為だ。二度と繰り返してはならない、悲劇だ…」
何故…。
何故…今頃になって、魔族の口から謝罪など聞く羽目になったのか。
そんなことをされたら、憎めなくなってしまうではないか。
本当は、ギリアは既に知っているのだ。
モーディアル旅団が既に軍規に従って眞魔国内で処分されていることも。そもそも、旅団長自身が婚約者を人間の手で惨殺されており、その恨みがあの虐殺を引き起こしたのだということも…。
『知識として知っていてもなお、俺は許せなかったのに…っ!』
「ギリア…。そんな、酷い目にあったんだね…?」
話を聞いて、漆黒の瞳いっぱいに涙なんか浮かべないで欲しい。このユーリの愛らしさが、《灰色の殺人鬼》と呼ばれたギリアを狂わしたに違いない。
「ゴメンね…ギリア……」
ぽろ…っと零れた涙を、コンラッドが指で拭うのが如何ともしがたく憎たらしい。それでも尚、憎しみの方向が今までとは全く違うことを自覚せずにはおられなかった。
『俺は…負けたんだ』
がくりと肩を落とすと、ギリアはユーリに銀の輪の解呪法を教えた。もう、どうにでもなれという心境だったのである。
ふらりと立ち上がり、衛兵に連れられていくギリアは複雑な心境のまま歩を進め、一度だけ振り返ってユーリを見た。
ユーリはまだ瞳に涙を湛えてギリアを見守っている。ちいさな手が名残惜しげに振られていて、ギリアの胸を否応なく締め付けていく。
『お前に出会わなければ…こんな役目を引き受けたりしなければ、俺はまだ魔族を憎んでいられたのに…』
何が悔しいって、そのことに幾ばくかの喜びを感じている自分自身が、今は一番許し難かった。
* * *
ユーリの額から銀の輪が抜かれていく。法石を物理的に砕くことで、封印が解かれたのである。
ただ、輪自体はあっさりと抜けたものの、ユーリの表情は未だぽんやりとしているようだった。
「思い出せる?ユーリ…」
「う…うん…」
「…思い出せないんだね?」
「…うん」
勢いで頷いてみたものの、コンラートはすぐにユーリの状況を見抜いてしまった。思い出せるかどうかと聞かれれば、やはり不鮮明な部分の方が大きいのだ。
この国の王様だというお爺ちゃんのことも思い出せなくて、何度も《申し訳ない》と繰り返す彼を、その度に慰めねばならなかった。
「これほどの法石を直接額に当てられていた上、巨大な塊を押しつけられたのですから、おそらくは暫くの間、記憶の混濁は続くと思われます。おお…どうかお許し下さい、ユーリ陛下…!」
「いえいえ…王様も一緒に狙われた仲じゃないですか。そんなに気にしないで下さい」
「いいえ、そのようなわけには…っ!」
真面目な気質らしい老人は盛んに気にしてくれるが、皺くれた手を握っていても朧気にしか記憶は戻ってこなかった。辺りを見回してユーリを見守る視線の数々も、ぼんやりとした薄膜に遮られているように実感がない。
色んな人たちがユーリを気遣ってくれるからこそ、思い出せないことが申し訳なくて心苦しくなって、気が付くと唇を噛んでしまう。
すると、そんな様子を見守っていたコンラートがグウェンダルに声を掛けた。
「グウェン、ちょっと良いかな?」
コンラートが何か耳打ちすると、グウェンダルの方も《仕方ないな》という風に溜息をついていたから、多分ユーリの処遇についてどうするかの方針を立てていたのだろう。
『そうだよなぁ…このままじゃ、魔王業とかやっていけないよな?』
人間の王様業と魔王業にどんな違いがあるのかよく分からないが、取りあえず税収計算とか国益の分配とかなんとか、面倒な仕事もしなければいけない筈だ。
そんな風にしょんぼりと落ち込んでいたら、ユーリの肩に大きな手が掛けられた。
「ユーリ、グウェンの許しは得たからね」
「え?」
《何のこと?》と聞き返す暇もなく、ユーリの身体はふわりと抱き上げられていた。勿論、コンラートの腕の中に…である。
「こ…コココ…っ!?」
「さあ、楽しい逃避行といきましょうか?」
にっこりと微笑むコンラートは、ユーリの重さなど微塵も感じていないような軽い足取りで、風のようにその場を去っていった…。
* * *
コンラートは手早くユーリの髪を染め、瞳には薄い色硝子を填めさせると、普通の旅装(何が普通なのかは覚えていないが、とりあえず先程まで着ていた服に比べると地味だ)をさせ、一頭の栗毛馬に荷物と二人の身体を載せて国境を越えた。どうやら、外交に関する全ては宰相であるグウェンダルに委ね、コンラートだけがユーリを連れて眞魔国に向かうらしい。
ユーリは魔王陛下であるらしいが、お供はコンラート一人で事足りてしまうのなら、そこまで国民が居る国ではないのだろうか?それか、コンラートが百人力の剣の達人であるのか。
なんとなく、コンラートの隙のない所作から、後者であるような気がした。
ザァァアア…
見渡す限りの草原からは風に乗って、幾らか乾いた草の匂いがしてくる。薄い青空に棚引く雲の様子も合わせ見れば、今が秋の初めなのだと知れた。
季節の移ろいすらも記憶できていないことに少し落ち込むが、それも飛ぶように過ぎていく景色を見ている内に紛れていった。
草原を疾駆する馬の律動と、頬に浴びる風にはどこか馴染みがある。これから凄くお尻が痛くなっていくのだということも、思い出せるような思い出せないような…。
「俺…前にもこうして、長いことコンラッドと馬に乗ってなかったっけ?」
「ええ。初めて眞魔国にいらしたときに、一緒にノーカンティーに乗って頂きましたね。まだ馬上での体重移動も分からなくて、随分と疲れておいででしたから、可哀想でたくさん休憩をとってしまいましたよ。でも、今では随分とお上手になった。体重移動を自然に出来ているから、ノーカンティーにも負担が少ない」
褒められると、お尻の痛みも引いてくるから現金なものだ。
「そう?えへへぇ…頭で考えるより、身体の方がちゃんと覚えてるもんなのかもね」
「ええ…そうかも」
含み笑いのような甘い囁きが耳朶に注がれたかと思うと、舌先がちろりと耳たぶを掠めていく。
「ひぅ…っ!?」
「ユーリは自称脳筋族ですから、身体の方が物覚えは良いかも知れませんね」
はむりと耳たぶを咥内に導いたコンラートは、そのままむにむにと唇と歯で甘噛みしてユーリを惑乱させていく。法石とはまた違った意味で思考が大混乱させられそうだ。
「耳殻の螺旋溝に舌先を這わせると、酷く感じておいででしたよ」
「フツーそーでしょーよっ!」
首筋にぞくぞくするような感覚と共に、甘い電流のようなものが掠めて嫌々をするが、がっしりとホールドされた身体は逃げ出しようがない。
愛馬ノーカンティーとの連携はバッチリなのか、コンラートは手綱をすっかり放り出したまま、下肢で胴への挟み込みを調整するだけでコントロールできるらしい。おかげで開いた両腕を使ってユーリの身体を好きなようにまさぐっていた。
『つか…なんで、俺…嫌とか思わないの!?』
コンラートの手が淫らな動きをするくせに、どこか安心感があって、決して馬上からユーリを落としたりしないように、巧みにバランスを保っているせいなのか?
はたまた、触れる場所は大問題なのに、触れている手つきや唇が感触が心地よいせいなのか?
あるいは…彼に包み込まれていると、うっとりするような良い匂いがするからだろうか?
『なんか…だんだん、《どうにでもしてー》…みたいな気分になる』
これではまるでマタタビ漬けの猫のようだ。コンラートから放たれる芳香に酔いしれたみたいに、ユーリは思考をとろけさせていく。《一体全体どうなっちゃのー…》と軽く不安になってきた頃、コンラートの唇はユーリから離れた。
「後は、宿題です」
「どういう…答えを出せばいいの?」
「それ自体が宿題ですよ。提出できなければ、船の中で補習をして差し上げます。更に、上級編をね」
「ふぉお…」
して欲しくないのか欲しいのか、自分でも判然としない。
「ねえ、コンラッド…あの、俺たちってさ?どういう関係だったの?」
耳を甘噛みしちゃう臣下だらけの国…ということはないだろう。グウェンダルのイメージ等からして、そんなセクハラ万歳国家であるはずはない。彼にこんな風にホールドされたら…なんて考えたら、全力で逃げ出したくなるし。
きっと、コンラッドだけが特別だった筈だ。彼に対する安心感が、ユーリを逃げられなくさせているのだ。
知りたい。彼が、自分にとって一体なにものであったのか。
けれど、コンラートは淡々とユーリの希望を却下する。
「今のあなたに、関係の名だけ教えても無意味ですよ」
それは、ギリアを《育て親》と信じてしまったことへの当てつけなのだろうか?コンラートの声が少しだけ冷たくなって、ユーリを抱える腕が一瞬だけ、硬く強張った気がした。
「…ゴメン」
「謝ったりしないで?俺の器が、ちいさいだけだから。一番不安なのは、ユーリなのに…」
《ゴメンね…》と囁く声は、直接見ることのできないコンラートの表情が汲み取れるくらいに切なげで、ユーリは堪らなくなって頭部をすりり…っと騎手の胸板に擦りつける。
「思い出すから…お願い。補習をしてくんない?このまんまじゃ、俺もしんどい」
「一度にたくさんすると、頭が爆発してしまうよ?」
「俺ってやっぱ、元からそういうタイプだった?」
「ええ…猊下に試験勉強を教わっている時にも、半刻も過ぎれば青息吐息でしたねぇ」
「そ…そんなんでよく魔王なんかやってたなぁ…。やっぱアレ?グウェンダルとかが実質的な仕事してたの?」
「確かにグウェンは政務・軍務に関して大きくユーリを支えていました」
コンラートの口から肯定されると、益々落ち込んでしまう。それでは、このまま記憶なんか戻らなくっても良いのではないかという気がして来るではないか。
「でもね…ユーリ。それも全て、あなたがいればこそなんですよ?衛兵に対するグウェンの態度を見たでしょう?あんな風に、人間に対して謝罪するなんて、昔のグウェンならとても考えられなかった。あの様子だと、ギリアに対しても情状酌量の余地を残すように依頼するかもしれませんね」
「俺の…影響なの?」
「ええ。眞魔国が人間の国と友和を結ぶなんて事自体、今までならとても考えられなかった。俺のような魔族と人間の間に生まれた混血が、真っ当に認められることもね」
「そ…そうなの?」
コンラートの手は優しくユーリの胸や腹を撫で、鼻筋の通った顔が後ろから首筋に埋められる。すりり…と擦り寄るような仕草は、溢れるような愛おしさを滲ませていた。
「あなたが眞魔国の全てを…なにより、俺の全てを変えてくれた」
「そんな大したことしてたのかなぁ…」
「ゆっくり教えてあげますよ」
心持ち愉しそうな声音に、不安と期待を同時に抱くユーリであった。
* * *
大型客船がギルビット港から船出すると、真っ青な海原と潮風にユーリは目を細めて感嘆の声を上げた。
「海、海、海〜っ!すっげぇ…蒼いっ!綺麗だなぁ…」
特等席の船首に陣取ったユーリは、目の前全てが海と空という贅沢な景色を独り占めしていたが、ふと寂しくなってコンラートの手を取った。
「ねえ、コンラッドもこっちに来て見てみてよ。すっげぇ綺麗」
「俺は良いです」
「なんで?あ…コンラッドって旅慣れてそうだから、もう見飽きちゃった?」
子どもみたいにはしゃいで勧めたことが恥ずかしくてもじもじしていたら、もっと恥ずかしい目に遭わされた。
「いいえ…視界の中に、あなたがいないと堪らなく寂しいからですよ。俺は、あなたの後ろを行くのが良い」
「…っ!」
なんという恥ずかしい台詞!しかも、それが様になるから美形って怖い。
ぼん…っと染まった頬を両の掌で包み込まれ、一瞬…唇が重なるんじゃないかと思った。それがユーリの朧気な記憶の中に、確かに残っている映像と感覚によるものなのか、単なる妄想であるのかはまだ判断が付かなかった。
コンラートは息が掛かるような距離まで顔を寄せると、コツンと額を当てて瞼を伏せる。至近距離で眺めれば、意外なほど長い睫と、繊細な顔立ちが美しいと感じた。
「海上の風は冷たい…。あまりはしゃいでいると、熱が出てしまいますよ?そろそろ船室に戻りましょうか?」
「う…うん……」
開かれた睫の下から琥珀色の瞳が現れてユーリを諭すと、抵抗のしようもなく見惚れて、殆ど無意識の内に頷いていた。
ああ…この男は、ユーリにとってどんな風に特別な人だったのだろう?
その形はいまだ漠然として曖昧で、ユーリはもどかしさの解決法を探りたいと、身を捩ってしまった。
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