2 茶うさぎが夕飯のにんじんを腕いっぱいに抱えていると(二羽はそれはそれは沢山のにんじんを食べるのです)、思い詰めた表情の黒うさぎが帰ってきました。 『ヨザックのところに行ってくる』 …と、昼間言っていましたが、一体どうしたのでしょうか? 茶うさぎは心配になって聞きました。 「どうしましたユーリ、ヨザックが何か嫌なことでも言いましたか?」 「違うよコンラッド…あのね?俺、コンラッドにお願いがあるんだ」 「何です?」 黒うさぎが願うことならば何だってかなえてあげたい茶うさぎは、にっこり笑うと身をかがませて耳を寄せました。 黒うさぎはその耳に、そぅっと囁きます。 「コンラッド…俺を食べて?」 |