「君に嘘をついた」C
〜エロパート〜
「えへへ…俺たち、両思いだったんだぁ…こりゃ、ヴォルフにいっぱい謝らなくちゃいけないな?」
「ええ、そうですね…」
寝台の上で有利の身体を愛おしげに撫でつけながら、コンラートはうっとりと幸せを噛みしめる。
まさか…ヴォルフラムが有利の幸せを願って、コンラートとの仲を取り持とうとしているなどとは知らなかった。
一歩間違えば大惨事になったことは否めないが、その想いだけは大切に受け止めなくてはならないだろう。
「あー…!そだ、お…俺…っ!この下着すぐに脱いでくんね!?」
コンラートのぬくもりや馨しい体臭に耽溺していた有利だったが、不意に自分がどういう格好をしているのか自覚すると、わたわたと転ぶようにして浴室に向かおうとした。
この格好がヨザックの入れ知恵で有利自身が身につけたものだと知ったものだから、コンラートが見ていないところで脱いでしまう気らしい。
だが、逃げようとするその腕を咄嗟に掴んでしまう。
何故だか…その瞳には縋るような色が滲んでいた。
「コンラッド…?」
「勿体ないので…愉しませて貰ってもいいですか?」
「え……っ!?」
ぼぅん…っと有利の頬が上気する。
コンラートは細めた琥珀色の瞳に妖しい艶を滲ませ、薄い唇からセクシーに掠れた声を響かせるのだった。
「お厭でしたら…我慢しますが……」
「いいい…イヤとかそういうのは…っ!」
ブブブン…っと残像が残るくらいに手を振っていた有利だったが、急にぴたりと止めると淡く瞼を伏せ…口元に指先を寄せると、かしりと爪を噛んでから囁いた。
「あんたが見たいって言うんだったら…俺、どんな格好でも出来るよ?」
爆死しそうになった。
「ど…どしたのコンラッド…っ!?」
「いえ…嬉しすぎて死にそうになりました……」
突然寝台の上で横倒しになったままぴくぴくと震えるコンラートに、有利が気遣わしげに駆け寄った。
その身体をふわりと寝台に載せてしまうと、その華奢な肢体を囲むようにして乗り上げる。
「見たい…あなたの全部を、見たいよ…ユーリ……」
熱く耳朶に囁けば、有利の背筋が若鮎のようにぴくん…っと跳ね、ちいさく…ちいさく、耳を峙(そばだ)てていなければ聞こえないくらいの声音で囁いた。
「あんたになら…見られたい……」
有利は、どうやらコンラートの殺害計画を立てているらしい。
天国直行便の、凄い戦闘機に載せてくれるようだ。
* * *
『ど…どーゆー下着を着てんだろう?俺…』
心配でしょうがない。
《記憶喪失》とやらになっていた期間の記憶がすぽんと欠落している為に、有利は自分自身のことだというのにズボンの下に隠された下着がどういうものなのか分からない。
もじ…っと太股を捩ってみると取りあえずノーパンということはなさそうだ。
何らかの布地らしき感触がある。
ただ…意識を集中させてみると、どうやらそれは普段の紐パンに似た形状なのだが、秘めている部分の布はえらく薄く、しかも少し凸凹があるところから見てレースか何からしい。
『男のパンツにレースって…激しくイタい予感がするんだけど……』
ごく一般的な高校生の花茎がぱつんぱつんに詰まっている感じがするのは気のせいだろうか?
今更ながらに変な汗が背中に滲むが、寝台の端に腰掛けて期待に満ちた眼差しを送るコンラートを前にしては、《やっぱ無理》とはとても言えない。
自分から《見られたい》などとぶちかましたのだから、引き下がっては男が廃(すた)る。
ただ、引き下がらなかった場合…別の何かが廃る気がするのは杞憂というものだろうか?
「ぬ…脱ぐね?」
「ええ…まず、シャツの前だけ開けて貰って良い?羽織ったまま、脱がなくて良いから…」
「そう?」
ぷちりと釦を外してシャツの前を開放すると、淫蕩さを増した眼差しが舐めるような質感で胸元の桜粒を愛でる…。
いや、そこだけではない。
桜粒を乗せた緩やかな丘陵だとか、細っこい腰だとか…その下に隠された下着がどういうものなのか透視するみたいな視線が羽毛のようにするりと肌を掠めていく。
「……っ…」
どうしてだろう?
触れられてもいないのに身体が熱く火照り、ちいさな桜粒がこりっとした質感を呈し始めているし…まだズボンの上から分かるほどではないのだけれど、秘められた花茎が…窮屈な下着の中に留まることに不平を鳴らしているようだ。
「綺麗だ…。あなたと浴室を共にすることがあっても、極力目を向けないように努力していたのですが…改めて鑑賞させて貰うと、とてもそそられますね」
紅い舌が形良く薄い唇をぺろりと舐めれば、淡くグロスを乗せたみたいにコンラートの貌が艶かいものに変じていく。
気の置けない友人…慕わしい名付け親。
そういった種々の花弁が一枚…また一枚と綻んでいく内に、中心軸に薫り高い蜜を湛えた《恋人》が佇んでいる…。そんな感じだ。
『見てる…コンラッドが、見てる…』
きっと、見られているだけで感じていることにも気付かれていることだろう。
それが激しい羞恥をそそると共に…《見たい》というコンラートの執着を感じることにぞくぞくするような悦楽が襲う。
《見られたい》…健やかな少年の中に潜む恋人への想いは、無意識のうちに背徳的なまでの嗜好を掻き立てているのだろうか?
カチャ…
静かすぎる部屋にベルトの金具を外す音を響き、戸惑う指をまた視線が促す。
《もう…焦らさないで?》…そう囁きかけるように。
「……っ!」
勢いよくベルトを引き抜くと、後は《もう知らないっ!》とばかりにズボンを太股半ばまで引き下ろし…有利は暫くの間そのまま固まってしまった。
『オイ…記憶喪失中の俺…進められたからって、なんちゅーモン着てんだよっ!?』
ほんの数時間前の自分自身を小一時間問いつめたい有利であった。
* * *
『ユーリ……よく、着ましたね、それ……』
コンラートも同じようなことを考えていた、こちらは羞恥ではなく込み上げてくる情欲を爆発させないようにコントロールするのに忙しかった。
余裕のない男だと思われたくはないし、それに…有利自身がどこまで自主的にさらけ出してくれるのか興味もあったのである。
今…普段通りの学生服を思わせるズボンの下に、有利は実に淫猥な下着を身につけている。
色だけは清楚な純白であるので、《まだ清らかなのだが散らされる瞬間を待っている》…そんな、初夜を目前にした花嫁の風情とでも表現すればいいだろうか?
白いレースの紐パンは秘部を隠す部分に割れ目があつらえてあるらしく、コンラートの視線に高められたのか、半ば勃ちとなった可憐な花茎がそっと顔を覗かせようとしている。
また腿の半ばまでを包むストッキングは、銀糸で細かな花柄をあしらったガーターベルトで吊られているために、微かに食い込む感じが男心を激しく揺さぶってしまう。
そんな下着が、清潔感のある少年の学生服の下にあるというのがまた…ある種の嗜好をさふさふと擽ってきて、グリエ・ヨザックを恨みつつも微妙に感謝してしまう自分がかなり恥ずかしい。
「ユーリ…ズボン、一人で脱げますか?」
「お着替え指導かよ!で…できるよ…っ!」
頬を真っ赤にしつつ、器用に自分の身体から視線を外してするするとズボンを脱いでしまうと、ストッキングに包まれたすんなりとした脚が露わになり、硬く合わさった腿が緊張に打ち震える。
「ね…ユーリ、そのまま…脚を開けられる?」
「……っ!…」
あまりと言えばあまりのお願いに自分でも軽く《どうだろう?》と心配したのだが、今日は一体何処まで大盤振る舞いしてくれるのだろうか…?有利は体操座りになると、ゆっくり…羞恥に染まる内腿をコンラートの前に晒してくれたのだった。
ふる…ふるる…
日頃の柔軟の賜物か、柔らかい股関節の可動域一杯に白い内腿が開かれると、その中心で蜜を零す花茎が嫌でも露出することになる…。
しかも、その蜜に濡れた為に更に後背部に秘められた場所までもが淡く色づき…興奮している様を見せ付けてしまった。
そう…男を知らない蕾が、ひくりと濡れた下着を張り付かせながら蠢いているのだ。
「よく見えますよ…あなたが、全部見える…。可愛いおちんちんが蜜を零し始めて…とても美味しそうだね」
淫らな舌なめずりの音と共に囁けば、気の強い有利は反射的に突っ込みを入れてしまう。
「お…おっさん……っ!」
「おや?そんなことを言っちゃうの?」
す…っと身を寄せていけば、有利の下肢の間に膝を突く形で半分身を乗せる。
「ぁ……」
《何をされるんだろう?》という不安。
《何をして貰えるんだろう?》という期待。
それらがくるりくるりと有利の中で混ざり合っているに違いない。
『さぁ…何からしてあげよう?』
有利の前に指を一本突き出すと、《きょん?》と小動物のように小首を傾げる。意図を掴み損ねたらしい。
そのままゆっくりと指を動かしていけば有利の視線もそのまま追跡して行き…大きく開いた下肢の間を直視することになる。
「…っ!」
「触れますね?」
応えを待つことなく、指がふわりと花茎の先を撫でる。
ゆるりと勃ちあがったそれはいつの間にか完全に下着の中から抜け出していて、濃い紅色に染まった先端からたらたらと蜜を零しており…その滑りを広げるようにして、鈴口を…グミのような膨らみを、長く硬い武人の指がなぞる。
ぬる…
にるる……
《はぁ…》熱い息が漏れ出るのを自覚すると、有利の下肢が恥ずかしげに寄せられるのだが…それは単にコンラートの胴を挟み込むだけであり、ストッキングに包まれた下肢で誘っているようにさえ見える。
「熱烈な歓迎、ありがとうございます」
にっこりと微笑んだ唇がかしりと鎖骨を囓(かじ)ったかと思うと、そのまま胸板を舐めながら桜粒へと近づいていく。
ふに…っと軽く唇が桜粒に押し当てられれば硬くなり始めたそこが存在を主張し、やわらかな胸の肌ごと熱い口腔内に引き入れられれば、こりり…ころりと転がされる。
「ん…んん……っ…」
「こういう胸…微乳っていうんですかね?ちいさいけれど少し膨らんで見えて…とても色っぽいですよ」
「馬鹿ぁ……」
文句を言い続けることは出来なかった。
濡れそぼる右の桜粒を指で燻らせながら、コンラートの唇が下降して有利の花茎を含み込んでしまったのだ。
「ひ…ぁ……っ!」
とくん…とくんと拍動するような甘い電流が骨盤を蕩かし、硬い歯列やざらりとした舌が掠めていくたびに蜜の濃度と有利の感度とが上がっていく。
そして滴る蜜を絡めてマシュマロのような小袋を揉みしだかれると、今すぐ到達しそうになって有利はじたばたと暴れ回した。
「ロープロープ!ロープブレイク!」
「白いマットのジャングルですかここは。ロープはありませんので、良かったらこちらを掴みますか?」
男の子のおちんちんをしゃぶりながら、ここまで爽やかに微笑むことが出来るのはこの男くらいなものだろう(←全く自慢にならない)
コンラートは禁欲的な印象の軍服からしゅるりとベルトを外すと、有利の手を導いて高ぶりつつある雄蕊に押し当てた。
「コンラッドも…コーフンしてる?」
「当然でしょう?」
涼しい顔をしているから、自分だけ恥ずかしい想いをしている気がしていたのかもしれないが、硬い布地から開放された途端にぱぅん…っと飛び出してきた雄蕊を見ると、少し落ち着いてきたらしい。
『……もしかして、分かってない可能性もあるかな?』
コンラートとしては、一刻も早く有利の蕾の中へと熱い杭を埋め込んで一つのものになりたい…。
だが、コンラートの逸物に怯えた風もない有利は明らかにこれが自分の体内に突き込まれるものだとは想像していないようだ。
「う…わぁ〜…すげ…コンラッド、立派なもんもってんなぁ〜羨ましい…。俺もこんな立派なチンコに成長してーよ」
「はは…俺のを舐めたら成長しますかね?」
「マジ!?確かに、御利益ありそうだよな…っ!?」
《いや、ナイでしょう。普通》…そう突っ込みを入れることは出来なかった。
仔犬のように純真な瞳が…流石に絶対的な効果ありと確信しているわけではないのだろうか、《実は高い確率で御利益があるのでは…ひょっとして、背とかも伸びたりして!?》みたいな事を語っている。
『俺のチンコを舐めたら成長するってそんな…。ユーリ、頼むから《背が伸びる》と聞いて変な壷とか買わないで下さいね?』
急に心配になるコンラートだった。
「舐めても良い?」
「え…はい……あの。でも…効果の程は約束しかねますが……」
「良いって!万が一って可能性を信じてるだけだからっ!」
「苦いですよ?」
「コンラッドのアレが俺の身となり肉となるなら、気合い入れて飲むよ!だって市販のプロテインって大体マズイんだぜ?」
「俺の精液は生タイププロテインというわけですか…」
確かに蛋白質を含有しているのは間違いなく、コンラートの精液が有利の体細胞を構築する材料になるのかと思うと何だか妙な気もしてくる。
《いつも一緒にいるみたい★》的な、乙女チックな発想がこんな下品な展開から浮かぶとは思わなかった。
「ですが、その前にイっちゃいましょう?このままでは苦しいでしょう?」
「ゃあん…っ!」
可憐な花茎を勢いよく擦れば、《大チンコ》を目指す(?)野球少年とは思えないほどあえやかな嬌声が迸り、逸らした胸と顎のラインが麗しい曲線を描く。
ちゅぶ…
じゅ……ぢゅ……っ…
口内に含み入れて吸飲しながら頭を上下させ、茎部分を輪状にした指で激しく擦り挙げれば滲出物に苦い白濁が混じり、絶頂の近さを教えてくれる。
だが、変なところで負けず嫌いの魔王陛下はじたばたと暴れてコンラートの愛撫を一時停止させると、そのまま浜辺のウミガメの仔よろしく寝台の上で旋回し、自分の頭の下に枕を入れ込んでからコンラートの下肢の間に唇を向けた。
「ぁ…っ……ユーリ…っ!」
慣れない仕草ながら、ちいさな口が懸命に開いて大きすぎる雄蕊を頬張るのを見ると、その健気さと…清らかな彼が淫らさな行為をしているという事実にドクンと血脈が集中してしまう。
気持ちいい…。
辿々しい愛撫なのに、《気持ちひいぃ?》…とモノを口に銜えたあどけない声が伝わることで、コンラートは暴発してしまいそうな己を自戒するのに精一杯になる。
あれだけ高められた有利よりも先にイって、《ルッテンベルクの早撃ち野郎》などといった異名を冠するのは本気で嫌だ。
《負けませんよ?》…持てる限りの技巧を尽くして花茎を扱くと、有利の方も見よう見まねで同じ動作をしようとする。
鈴口に舌先をちろちろと掠めさせ、濡れた舌でねっとりと裏筋を舐め上げる…。
白い頬を先走りでぬるつかせながら奉仕する有利は、コンラートの精液を《御利益プロテイン》にする気満々なのだろうか?
「ん…くぅん……っ!」
濡れた下着をまさぐれば案の定、蕾の位置に《挿入OK》と言いたげな裂け目があったので、つぷつぷと濡れた指を挿入すると有利の反応が限界に近いものとなる。
「ぇ…そ、そこ…間違ってるってコンラッドっ!」
「間違ってませんよ?」
「だだだ…だって、そこはお尻の孔だよ…っ!」
やはり、分かってなかったのか…。
「そこが気持ちいいって…教えてあげる」
「えーっ!?」
《そんな指導いらないっ!》と言いたげな反論は聞かず、肉体を直接調教してしまえとばかりに愛撫を深める。
有利は実践主義だから、とにかく身体に《気持ちいい》と思わせたもんがちだろう。
ぐ…ちゅ……っ
淫らな水音を立てて浅い場所を抜き差しして馴染ませ、様子を伺ってぬるりと差し入れた先で、話に聞く《前立腺》と思しき膨らみに指が到達する。
肉壁越しに感じられる粒を愛おしげにくりくりとまさぐれば、さしもの有利も堪えきれずに陥落してしまった。
「ひぁ…ゃぁあああ……んん…っ!」
一際高い嬌声を上げて、堪えに堪えていたものがコンラートの口腔内に放出されるから、思わずその苦さも堪えて飲み下してしまう。
有利のプロテインの御利益でコンラートまで可憐になるとちょっと微妙だが…快感を露わにして脚の爪先をびくびく言わせている様子が可愛くて可愛くて…つい、尿道に残っていた残渣まで吸い上げ、ちろろ…っと舌先の届く限りで尿道を犯してしまう。
「ひ……っ!ゃめ…ら、めぇ……それ、ゃあ……っ!」
涙を零して…それでも、明らかな悦楽に声を上ずらせる有利をもっと高めて上げたくて、蕾を犯す指に唾液をたっぷりと絡めて本数を増やしていき、ぐりり…くりっと巧みに追い上げていく。もう一つの手は若さを示すように再び勃ちあがってきた花茎を弄り、唇は小袋を吸い上げて歯と舌の淫靡な悪戯を仕掛けていく…。
「お尻…ゃらぁ……っ!や…ぁ……そんなトコ…なんで、俺…感じ…っ!」
女性との経験のない有利にそれほどの愛撫が耐えきれるはずもなく、先程気をやったことで余計に敏感になっているせいもあるのだろうが、コンラートの雄蕊を舐める動きが疎かになっていた。
だが、高められるまでもなく…コンラートの雄蕊は今にも射出せんばかりにそそりっている。
「ユーリ…ね、背が伸びるおまじないしてあげようか?」
「お…まじ…ない?」
子どもを騙す悪い大人のような口調になってしまうが…先程の有利の思いこみを利用させて貰おう。
「俺の精液を、ユーリの身体で受け止めるんだよ」
「ん…ぅん…、ごめんな…俺、あんたのチンコ放ってた…」
「良いんですよ。こちらで呑んで頂きますから」
「え…?」
くるりと体位を変え、尻を高くあげる姿勢を取らせると…大事な所に限って露わにされた紐パンが、水蜜桃のような双丘を際だたさせてくれる。
コンラートの大きな手にすっぽりと包み込まれてしまう、小振りで形良い尻…この清楚な膨らみの中心が、今から雄を銜え込んで初めての《性》を知るのだ。
そう考えると、ぞくぞくするような征服欲に煽り立てられてしまう。
コンラートが…コンラートだけが、有利にこんな格好をさせて、蒼い性を瑞々しいままにもぎ取ることが出来るのだ。
「な…に……?」
「力を抜いて…?」
「ゃん…っ!」
やさしく…けれど、残酷なまでの果断さで花茎を擦りあげれば、微かに蕾が開いたような気がして、舌先を下着の襞の間へと挿入させていく。
「やー……っ!」
悲鳴じみた声が上がるけれど、ちゅぶちゅぶと巧みな舌戯を絡めていく内に…声は隠しきれない快感を伝えてしまう。
「ひぅ…く…んぅ〜…っ」
「もう…良い?俺を呑んでね…ユーリ」
ず…ぷ……
圧倒的な体積を持つ雄蕊が分け入れば、流石に有利は息を詰めて喉と背筋とを仰け反らせてしまう。
「ひ…ひぃ……っ!」
「大丈夫…ユーリ……ゆっくりするから……」
背後から被さるようにして抱き竦めれば有利の緊張が一瞬解れ…それを待ちかまえていたように、灼けたように熱い肉棒が少年の体腔内を犯していく。
最奥まで突き込んだところでコンラートも全身に汗を掻き、下着が張り付いてくるのを感じたが、同時に少し可笑しくもなる。
何ということだろう…。
コンラートは局部だけを露出させ、その他はきっちりと襟元まで合わせた状態で有利にがっついていたのだ。
これでは、性に餓えた若者のようではないか。
『餓えていた…という点では間違ってないか…』
切望し…けれど、決して望んではならないものだと思っていた肢体が、今…コンラートの性器を突き込まれて腕の中で悶えている。
護り、育もうとしていた少年。
だが…自らの手で清らかな神聖性を散らそうとした有利は、《誰が散るもんかい》とでも言うように、力強くコンラートを受け止めて《性》と《生》の喜びを教えてさえくれる。
「コンラッド…良いよ。も…俺、大丈夫だから…」
感慨に浸るコンラートの静止を、有利に対する遠慮と見たのか…有利は可能な限り精一杯の元気な声をあげると、コンラートに向かって尻を突き出して見せたのだった。
決して一方向性の投げ込みなどではない…彼の大好きなキャッチボールのように、相互に…相手が受け止められるように関係を繋ごうとする彼は、どんなことになっても彼らしい…。
「ユーリ…っ!」
感極まった声を上げながら、コンラートは先程指で探し出した佳い箇所を雄蕊で責め立て…そして、花茎へと絡めた指での追い上げが頂点を迎えた時、同時に二人の性が開放された。
互いの声が高く…艶やかに絡み合いながら、宵闇を濃密な情で浸していく。
《気持ちいいよ》…そう、相手にも教えてあげたいというように…。
おしまい
あとがき
エロ★
はい、エロ★です。
なんだか久し振りに正規コンユというか、ちゃんとBLなコンユのエロを書いた気がします。
色んな意味でスッキリしました。
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