第二章 WーA エロいページ 






「ん…」

 ちゅ……

 既にお湯を被って濡れていた有利の唇が、コンラッドの薄目の唇に触れて…軽く吸うと湿性の音を立てる。
 おずおずと唇を開けたところに、さらりとした質感の舌が差し込まれると…少し低い温度が焦れったくて自ら強く絡ませていった。
 
「ん…くぅん……」

 鼻から抜けるような声音が甘く滲み、次第に深まっていく粘膜の接合が…時間と場所を忘れさせる。

「ん…っ」

 いつの間にか湯の中に忍び込んできた指が、くりり…っと胸の膨らみを擦り上げると、口の中で《くすり》と笑みが零れたのが分かる。
 キスだけで熱くなった身体が、既にそこを硬くしていたことを知られてしまったのだ。

『し…しょうがないじゃん!』

 こんな身体に誰がしたというのか。
 コンラッドに開発されるまでは単なる擽ったがり屋だった有利の身体は、すっかり感じやすく…いやらしくなってしまった。

『こちとらやりたい盛りの青少年なんだ!こんな手練手管に長けた奴に開発されて、どーにかならない方がおかしいんだ!俺、不感症じゃないだけだもんっ!』

 有利は大変男らしく自分の劣情を肯定すると、上目づかいに睨み付けながら《あにあに》と恋人の舌を甘噛みした。

『やりたくなっちゃうじゃん!』
 
 目で怒ってみせれば、《ゴメンね》と、悪びれた風もない声音が口内に直接響いてくる。
 この男…このまま致してしまうつもりだろうか?

『ぁう〜…俺、声殺せるかなぁ?』

 甚だ自信がない…。
 今はまだ唇を塞がれているからどうにかなっているが、それでも狭いテントの中には甘い鼻声が切なく響き、耳を峙てていれば物音の少ない平地のこと…野営をしている兵士達全員に声を聞かれてしまう可能性もある。

 幾らコンラッドと婚約しているからと言って…《お盛んですね》と半笑いの顔で視線を送られるのは困る。

「んんん〜〜……」

 困ったように声を喉奥で響かせる有利をどう思ったのか、コンラッドはもう一度だけ悪戯っぽく胸の膨らみを二指で摘むと、《んぅっ》…っと上がりかけた嬌声を口内に飲み込んでから唇を離した。

「ごちそうさまです」
「こ…のぉぉ〜〜……」

 かくりと力が抜けたように浴槽へと身を沈めてしまった有利は、そのまま体操座りになって身を縮込ませてしまう。
 色々…見られると困ったことになっているのだ。
 乳白色の入浴剤が、今ほど欲しかったことはない…!

「勃っちゃいました?」
「あんたは…どーなんだよ?」
「困りましたね…こんな所で出来ないのにねぇ…」

 ちっとも困っているようには見えない。
 くすくすと楽しそうに喉奥で笑っている男を、恨めしげに見上げるしかなかった。

「もー…どうする?俺…こんなトコで勃っちゃうなんて…ヤバいって…」
「抜いて差し上げましょうか?」

 琥珀色の瞳を艶かしく光らせて…蠱惑的にして魅力的な提案をしている、悪魔的な恋人がちょっと憎い。
 《お願いします》と言ってしまいそうではないか。

「………いーデス。自分で何とかシマス」

 ぷぃっとそっぽを向くが、何故だかコンラッドは照れたような笑いを浮かべた。

「おや、困りましたね。目の毒だな」
「誰があんたの目の前でやるっつったよーーっっ!!」
「じゃあ、どうするの?抜かないとテントから出られないんじゃない?パジャマにテント建てちゃいますよ?」
「うぅ…」

 久し振りに意地悪モードに入ってしまった恋人は、何が何でもここで有利をイかせるところまでは行きたいらしい。コンラッドはどういうわけか、自分が欲望を満たすことよりも、有利が気持ちよく到達することに拘りを持っているのだ。

「………お願いします」
「何をお願いしたいのかな?」
「……………俺の…舐めて……?」

 全身を朱に染めた有利に、コンラッドは殊更ゆっくりと頷いて見せた。



*  *  *




「腰…もっと浮かして?」
「ん、こ…こう?」

 少しだけ隙間の開いた簀の子の下には灼いた石が敷き詰められており、編み目の粗い麻布を敷いた上にいると、上がってくる蒸気で粽(ちまき)や肉まんの気分が味わえる。

「素敵ですよ…とても良い恰好だ」
「バカ……っ!」

 うっとりと微笑めば、全身を朱に染めた恋人はあえやかに身を撓らせて両腕を顔の前に交差させる。
 コンラッドに腿を押し広げられ、屹立しはじめた花茎を露わにされていることが恥ずかしくて堪らないのだろう。

 腰の下に麻布を畳んで入れてあるので、高く上げられた恥ずかしい場所がコンラッドへの捧げ物のようにお供えされている。

 ちろりと舌先で鈴口をなぞれば、普段は何も知らない仔猫のような顔をしているくせに、愛撫に慣れた身体は素直に綻んで蜜を滴らせていった。

 完全に軍服を纏ったままのコンラッドは、突然斬り込まれても対応できるようにきっちり帯剣までしている。
 無骨なブーツが柔らかな肌に触れてしまったのか、ぴくりと跳ねた若鮎のような身体が愛おしい。

「すみません…冷たかった?」
「平気…だから、お願い……」

 《焦らさないで…》泣きそうな声で嘆願する有利は、甘い責め苦に長くは持ちこたえてくれないようだ。
 思いのままに声が上げられるのなら、少々焦らしても佳い声が聞けるので良いのだが…今日は流石に申し訳なくて、すぐにぱくりと先端を銜えてあげた。

「んー…っ」

 タオルを銜えて何とか嬌声をやり過ごす有利は、猿轡で拘束されているかのように見えてしまうし、一糸纏わぬ姿の有利に対して軍装一式を隙なく着込んだコンラッドの絵ずらというのは、なんとも淫靡な眺めである。
 普段はくるむようにして可愛がっているコンラッドをして、嗜虐的な欲望で満たしてくれる…。
 
 合意の上の性交で変わったプレイ気分も楽しめるとは…まさに有利は一粒で二度美味しい、グリコのキャラメルのような子だ。
 いや、本当は二度どころか三度四度と美味しいので、寧ろ宝物庫のおまけにグリコがついてくるような状態だ。

 そんな妄想を脳内に展開しつつも、コンラッドの唇は巧みに花茎を追い上げていき、先走りの蜜を絡めてつぷりと後方の蕾を弄り出すと、恋人からは一層切なげな鼻声が漏れていく…。

『…警備に就いているカルパスには、聞こえているだろうな…』

 耳を峙てれば、気配に聡いコンラッドには外の様子が手に取るように分かる。

 先程から、有利の声が響くたびにカルパスは落ち着かなげに足踏みしているが、言いつけ通りこちらの様子を伺ったり、他の者に知らせに行く様子はない。まだ決定的な声は聞かせていないから確証はないかも知れないが…《もしかして》という予感は覚えているのだろう。

 口が堅く物事を無用に詮索しないあの男は、こういう役回りには最適だ。
 
「ゃ…駄目……そこ、俺…声殺せないよぉ…」

 泣くような声が懸命に囁きかけるが、聞こえないふりをしてくりゅりと肉壁を擦れば、感じやすい肉粒が花茎の角度と緊張度を上げていく。
 もう、何時放ってもおかしくないような状態だ。 

 だが、声に誘われて見上げた途端に…薄いが形良く筋肉の乗った胸が上下している様子に目を奪われてしまったので、ついつい蕾の中を解しながらも上体を乗り出してしまう。

 かしり…

 少し強めに囓った膨らみは硬く痼っており、舌先でちろちろと先端を弄ればあられもない嬌声が上がってしまう。

「ひ…やぁ…んっ!」

 制止の声を上げるためにタオルを口から離していたせいで、思いのほか大きな声が迸ってしまうと、テントの外でびくぅ…っ!とカルパスが跳ね上がったのが分かった。

 それまでは、《じゃれ合っておられるだけなのでは…》と、何とか楽観的な方向に思考を持っていこうとしていたのかも知れないが…今の声で完全に確証を得てしまったことだろう。

 魔王陛下が、婚約者と秘め事をしているのだと…。

「ユーリ…可愛い声」
「バ…も……やぁ……っ!」

 ぇうぇうと涙目になってしまった有利がもうもう…堪らなく可愛らしくて…つい触れていなかった方の尖りにも唇を移し、先程囓った方を指で捏ね回しながら追いつめていく。

「ひぅ…も……い、いっちゃ……っ」
「イってもいいけど…このまま出されると、幾ら俺でも軍服を洗うのが恥ずかしいかな?」
「どー…し……っ!」

 《どうしろってんだ!》と言いたいのだろう。
 後宮と胸とを執拗に弄られながら、そこには触れられていない花茎を持て余して…有利は震える指を自分のそれに絡めていった。

「おや?結局自分でしてしまうの?寂しいな…。まぁ…ユーリが俺の目の前で自慰をしてくれるというのもそそられはしますけどね」
「根性…わる……っ!」

 息を乱しながら、花茎に絡めた指を不器用に上下させていけば、高められていたそこはそれでもなんとか放出に向かい、ふるふると揺れて白濁を滲ませる。
 全身を薔薇色に上気させた愛らしい少年が…軍装の男に胸を舐られながら、自分の欲望を擦り上げる…。なんとも淫靡な姿に、コンラッドの喉がゴクリと鳴った。 

 しかし、そのまま煽り立てて嬌声をあげさせようと蠢くコンラッドの指が、ぴたりと止まった。
 
 もしかしたら、彼が有利の声を聞いてしまうかも知れない。


 彼…異世界の、ウェラー卿コンラート………レオが。


「……っ」

 コンラッドは瞼を伏せると、理性を手放しかけている有利の口元へと目の粗い布地を沿わせ、噛みつく縁(よすが)を与えた。

 警備兵になら悪戯に聞かせてやりたいこの声も、レオの耳に届くのだと思えば深い罪悪感に襲われてしまう。

『もし俺があいつの立場なら…気が狂いそうになるだろうな……』

 愛おしくて堪らない人を、自分と同じ素材を持ちながら…大きく違う道を進む男が抱いてよがり狂わせている。
 その現実を、レオに突きつけたいとは思わない。
 この想いが偽善に過ぎないということは、誰に指摘されなくてもコンラッドが一番知っているが…。

「さぁ…イって?ユーリ……」
「んくぅん……っ!」

 ぬるつきながらサーモンピンクに染まる花茎が、今まさに到達しようとした瞬間…。

 コンラッドは素早く先端を唇の中へと誘い込むと、熱く濡れた感触の中で有利の頂点を更に高みへと誘っていく。ぐにぐにと後宮の中で激しく蠢く指もまた、唯の自慰では感じ得ないほどの快楽を有利にもたらした。

「ぅ…くむぅん………っ!」

 有利は堪えがたい嬌声をどうにか布地の中へと染み込ませ、恋人の口内へと白濁を放出させていった。

 どく…
 ぴゅぐ……っ

 だくだくと吐き出される欲望の証は、禁欲期間が長かったせいだろうか?いつもよりも濃く…多くの量を溢れさせているようだった。

 ちぅ……
 ちゅっ!

「くぅっ!……くっ」

 尿道に残った残渣までもを丁寧に吸い取ってやれば、《チンコの中まで犯されてるみたい》と有利が表現したように、内腿をびくびくと跳ねさせて有利は更に気を遣ったのか…銜えていた布地が唾液を含んで、ずるりと口角を伝い落ちていく。

「はぁ…はぁ………ぁ……」

 荒い息を吐く有利をそっと抱き上げると、コンラッドはその細い身体を湯船に戻した。
 蒸気の上で煽られた身体はまだ熱く火照っているらしく、湯の中に浸けられて更に瞳がとろりとしていく。

「コンラッド…あんたは?」
「良いですよ。俺は…ユーリの蜜を頂きましたからね」

 顔を真っ赤にしながらも、有利は不満そうに唇を尖らせる。

「………コンラッド、そこ立って?」
「勃ってはいますが…」
「馬鹿なこと言ってないで…ほら、そこに立つ!」

 強い口調で命令され、びしりと指を突きつけられるとコンラッドは言われるままに湯船の横に直立した。

「ユーリ…?」
「全くさぁ…バカにすんなよ?俺だけ気持ちよくされて黙ってられるかってんだ!あんたがどんなに嫌がっても、絶対イかせてやるっ!」

 なんとまぁ…男前な魔王様は自分だけ達せられたことが余程ご不満らしく、コンラッドの軍服を局部だけ脱がせると、前立てを押し上げる隆起に苦戦しながら…屹立する雄蕊を蒸れた空気の中に引き出した。

「神妙に、直立不動で待ってろよ?」
「光栄ですね…」

 以前は無意識下の警戒心のせいで忌避していた愛撫も、有利から受けるとなれば極上の心地よさを享受できるようになった。

 全裸の魔王様は首筋まで真っ赤にして…それでいて気の強そうな顔をしながら、ちいさなお口の中に雄蕊を招き入れてくれた。
 ぬるぬると暖かい粘膜が蠢き、ちろりと舌先が鈴口をなぞる。だが、動き以上に…穢れを知らないような愛らしい顔立ちが、男のものを銜える様子に背徳的な悦びで背筋が震えた。

「随分…上手にしゃぶれるようになったね…ユーリ」
「ん…気持ひイイ?」

 ちゅうっと悪戯っぽく吸い上げるという芸当まで出来るようになったとは、なかなか侮れない。

「気持ちいいよ……ん……っ」

 思わず声が上ずれば、嬉しそうに《はむはむ》と深く銜え込んでいく。
 その様子が可愛くて可愛くて…堪らなくなってしまう。

「くん……む……」

 ねる…ちゅぷ……
 くちゅ…ぷ………っ

 裏筋を強く舐め上げ、吸い上げながら頭部を動かされれば溜まっていた欲望が堪えきれずに溢れ出しそうになってしまう。

「も…いいですよ、ユーリ……」
「んーん……っ!」

 白濁で汚してしまいそうで頭を引き離そうとするが、有利は嫌々をしてがっしりと腰を捕らえてしまう。

「困ったな…。ね、ユーリ…苦いよ?」
「んーっ!」

 子ども扱いされたと思ったのだろうか?有利は眉間に皺を寄せて《ふんぬぬぬ》…っと雄蕊を頬張っている。
 その姿自体が、この上なく子どもらしく見えてしまうのだが…。

「ユーリ…お願いがあるんだ」
「……んっ?」

 男のものを銜えたまま微かに小首を傾げる姿は、可憐にして淫靡…思わず視覚的刺激から達してしまいそうになるのを何とか押しとどめ、コンラッドはざぶりと湯の中に沈めた腕で有利の双丘へと指を忍ばせると、まだ閉ざされた蕾をへ…つぷりと指先を潜らせる。

「んーっっ!!」
「ね…ここで俺のを銜えてくれない?」

 軍服が濡れることなどもう気にしていられない。有利の濡れ髪を片手で抱え込むようにして股間から引き剥がすと、一気に腰を引き上げて薔薇色に染まる双丘を目の前まで持ち上げた。
 
 有利は脚を伸ばして高く腰を上げ、屈んだ上体で葦の風呂枠へと凭れ掛かった。
 激しい動きに合わせてばしゃりと湯が浴槽から溢れ出れば、《ジュアッ!》…勢いの良い蒸発音と共に、蒸れた空気が濛々とテントの中を埋め尽くした。

 白っぽく曇る大気は有利の身体ラインをやわらかく描出し、滾る雄蕊を押し当てれば…水蜜桃を無骨な指で押しつぶしているかのような色彩が眼前に呈せられる。

「ゃん…そ、……だ、駄目…っ!俺…声、殺せな………ひぁっ!」

 抵抗の声を上げてはいるものの、くぷ…と入るか入らないかの場所に亀頭を押し当てて、焦らすようにねりゅりと揺らめかせれ…、その先に待ち受ける悦楽を知る身体は、持ち主の意図に反してお尻を突き出してしまうのだった。
 
 いやらしくて…ふしだらな動作。
 コンラッドに馴染んだこの素敵な肉体に、思う様飲み込ませていきたいのを堪えていれば、先に音を上げたのはやはり有利の方だった。

「お願い…も……焦らさないで……」
「声…殺せる?」
「我慢するから………入れて?」
「どうかな…。もう一度、布を銜えられる?」
「ぅん…」

 こくこくと頷く口元に布地を含ませれば、零れる鼻声はいっそう小さく…掠れていき、甘く掠れて男の欲望を焚きつける。

「いくよ…?」

 くぷ…ぐ。

 蕾の襞を押し広げ、巨大な雄蕊が埋め込まれていく様は何度見ても不思議な情景だ。
 清楚な水蜜桃の中に押し込まれていく紅い棒は、出し入れするたびにこの少年を狂おしくよがらせ、淫蕩な艶で輝かせていくのだ…。

 けれど、やはりコンラッドは激しく突き入れることはなく、ごく浅いところでくぷくぷと出し入れを繰り返していたかと思うと…付け根部分を自身の手で扱いて放出を促してしまった。

「くぅ…うぅぅん……っっ!!」

 まだ欲望を極めていない身体に、どぅ…っと熱い奔流が注ぎ込まれれば、有利の肉筒は一瞬…液体の形に押し広げられてしまう。
 そのリアルな感触に有利の背は見事にしなり、幼獣めいた嬌声が喉が迸ってしまった。

「ゴメンね…ユーリ。でも、オイル無しであなたに無茶するわけにはいかないからね」

 潤滑油のない状態で有利を傷つけるわけにはいかず、激しい交接の前に白濁を飲み込ませたわけだ。

 ちゅ…っと白い背にキスを落とし、そのまま感じやすい肩甲骨を甘噛みすると、コンラッドは漸く腰を揺らめかせ…まだ硬さを残した雄蕊を、そのまま有利の体腔内で育て…研ぎ澄ませていく。

 ぢゅぷ……ぐ……
 ぷく……ぷじゅ……っ!

「ん…ぅむ……んん……ん……くぅっ!」
「まだ欲しいの?。ユーリはがっついてるな……」
「…くぅんっ!」

 激しい突き上げが有利の一番弱い肉粒をぐりぐりと擦り上げれば、布地を銜えていてすら堪えきれない声と涎とが滴り、細い顎を滴っていく。

「ユーリ…涎、でちゃってるよ?…そんなに気持ちいい?」
「ぅん……っ!」
 
 悦楽に朦朧としかかった瞳は涙を浮かべて揺らめき、からかうような言葉にも従順ないらえを返して身を反らせる。

「……んっ…んっ……んーーっっ!!」

 ぷるん…ぱうん…っと有利の下で揺れていた花茎を手に取れば、ぶるるっと背を震わせて有利が放出を求めてくるから、コンラッドは巧みな手淫を施して煽り立てると…

 び…しゃあぁ……っ!
 
 とろみのある白濁が、腹へ胸へと一気に飛散していく。

「ふふ…ユーリので、お腹も胸もとろとろですよ?」
「ぅ……くー…ぅっ」

 ぐ…っぐっと、後ろから突き上げながら背を抱き込み、胸と腹に回した手で白濁を塗り込めていけば、独特の香りを持つ獣液がぬめぬめと白い肌に広げられていく。
 その滑(ぬめ)りを借りて脇腹や肋骨弓へと長い指を伝わせていくだけで、再び有利の花茎は硬さを蘇らせていくのだった。
 
 意地悪にくちゅ…っと乳首を強く摘んだ瞬間、有利の肉筒が痛いほどに収斂してコンラッドの欲望を締めあげた。

「く……っ!ぅううぅぅ……んっ!」

 悲鳴交じりの声をまた嬌声に変え、何度目かの到達を終えた後にコンラッドが漸く雄蕊を引き抜いていくと…腿に白濁液をどろりと零したまま、有利はがくりと膝を崩してしまった……。


 

  

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