「リバーシブルで愛して」5 こぷ…と何かが溢れ出す感覚にふと目を開く。 どうやら意識を飛ばしていたらしい。 「ん…ん…」 「身体は辛くない?」 気遣わしげにコンラートは尋ねると、有利の身体を抱えたまま《どうしようかな》という風に小首を傾げた。 溢れ出しそうな愛情の為か(ついでにお尻から少し白濁が溢れたようだが…)、仕草の一つ一つが可愛く見えて胸がきゅうんと高まってしまう。 ちなみに、その胸は好きなだけ舐められ、囓られ、抓られたので果実のように尖りが紅くなっていて、見ているだけで淫靡な熱が股間に籠もる。我ながら底なしの欲望だ。 「俺は全然痛くないよ?ねぇ…コンラッドこそ、平気?」 「ああ…寧ろ、平気すぎてゴメンなさいって話で…」 汚さないように…というのは既に諦めているらしい布団を持ち上げると、少しくぐもった香りのするベッドの上で身を寄せ合って肌を確かめる。 すると、何度も達していたにもかかわらず…未だ硬さを保ったものがすりすりと内腿に寄せられた。 「俺…大丈夫だよ?いっぱいあんたのザーメン入ってるから、ぬるぬるしてまだいけそう…」 「でも、最初からそんなにたくさんしたら、身体に負担が大きいよ?」 「むー…あんたはまた、そんな風に俺を子ども扱いする!」 「いや、実際淫行には間違いないんだが…」 コンラートはそう言うと、やっと現実に立ち返ったのか深い溜息をついた。 「一刻も早く、君と結婚したいんだが…正式な婚姻となると日本では難しいね。ドイツでするしかないか…。母は喜ぶだろうけど、俺の兄弟共は煩そうだ」 「そ…そうだよな。男の嫁なんて…」 「兄は心配性だし、弟は…多分、俺のことは嫌いでは無いんだと思うんだけど、元々素直じゃないしね。その割に俺が他の奴ばかり構うと不満らしく、滅多にドイツに行かないことにも不満たらたらだったからなぁ…。ユーリを苛めやしないかと心配だ」 「嫌われたくないな…あんたの家族に」 有利はふと思いつく。 「なあ、あんたの家族に紹介する時には、女の子の格好でいようか?」 「良いのかい?でも…女の子の姿には、もうなりたくないんだろ?だったら、ユーリが傷つくのは嫌だよ」 眉根を眇めてそう言ってくれるのが嬉しくて嬉しくて…きゅうぅん〜と弾む胸をコンラートの逞しい胸に押しつけた。弾力差が歴然としているのがちょっぴり寂しいが、それでもすべやかな肌が気持ちいい。 「だって、女の子の時にも楽しそうに抱いてくれたろ?あんた、俺が女の子の身体でも嫌って事はなかったじゃん。だったら…家族に嫌われない方が良いもん」 「ユーリ…!」 ぎゅっと抱きしめられたら、また高ぶってきた雄蕊が内腿の間に挟み込まれた。ぬるぬると薄い皮膚の間を行き来する熱の塊に、恥ずかしさと愛おしさが溢れてきてもじもじと内腿を燻らせた。 もどかしくて…有利も欲しくなってしまう。 すると、コンラートの大きな手は花茎と雄蕊を纏めて包み込むと、一緒くたにしてしゅ…しゅ…っと擦り上げていく。 「んんっ…ダメ、布団の中で…出ちゃう……」 「もうこうなったら一緒だよ。恥ずかしいけど…クリーニング行きだ」 クリーニング屋さんはさぞかし《クリスマスは恋人同士お盛んだったんだうな》と思うことだろう。 よもや…この男がゲイだとは思うまい。 いや、女の子の有利もいけるからバイか? 『どっちでも良い…コンラッドが抱いてくれるんなら、俺はどっちでも平気』 幸福感に包まれて、有利は横寝のままコンラートに下肢を絡めていく。 「来て…コンラッド」 「ユーリ…」 一側下肢を持ち上げられて蕾の具合を指でまさぐると、コンラートの猛る先端が押し当てられる。ぐぷ…っと入り込む際の抵抗は相変わらずだが、完全に入り込んでしまえば淫らな肉は歓喜に打ち震えて雄を貪る。 「ぁあ…コンラッドぉ…」 正直言えば擦れたところが痛いのだけれど、自慰を覚えたての中坊時期を思い出す執拗さで有利はコンラートを求めていた。 気が付けば日付はクリスマス当日を迎えて、白々と夜が明け始めている。 窓辺から差し込む明かりを感じながら、有利はもう白濁をはき出すことも出来なくなった花茎から、たらりと滲む精液を感じた。 * * * クリスマスの朝、部屋に有利がいないことに気付いた勝利は愕然としていた。 「ゆゆゆ…ゆーちゃん、一体どこに…っ!?」 両親も慌てて携帯電話に掛けたりしているがすぐには繋がらない。 そこへ…リリ…と、家の電話が鳴った。 飛びつくようにして受話器を取れば、電話口の相手はコンラート・ウェラーだった。 「何の用だ名付け親」 「これはこれは、お兄さん…メリークリスマス」 ぞわ…っと背筋を千匹の百足が奔る。1000かける100。大変な数の脚である(そう言う問題じゃない)。 「お前にお兄さん呼ばわりされる筋合いはないっ!弟にまとわりつく害虫めっ!」 「こらっ!勝利っ!コンラッドに酷いこと言うなっ!!」 今……有利の声がしなかったか? 異様な不安を覚えながら、怖々勝利は聞いてみる。 「ゆ…ゆーちゃん…?」 「なに?」 「なななな…なーんで…そいつのところにいるんだ?」 「えと…クリスマスプレゼントを、渡しに行ったんだ」 「それで、なんで今もいるんだ?」 ザー…っと血の気が引く音がした。 有利はお風呂大好きっ子だ。外出して寝るまでに、お風呂に入らないなんて事があるだろうか?しかも、あの変態外国人が覗かないなんて事があるだろうか? 「とにかく、今から帰るんだけど…大事な話があるから、みんなそこにいてよ」 「大事な話ぃいい……っ!?」 ぷつっ… ツーツーツー…… 無情にも電話は切れた。 * * * 有利が帰ってくるまでに、勝利は最悪の事態から自分に都合の良い最良の事態まで隈無く想定していたつもりだった。だが…現実はその全てから逸脱していた。 「お父さん、お母さん、お兄さん…どうか、ユーリを俺に下さい。いいえ…俺が、ユーリのものになることをお許し下さい」 誠意を込めて優雅な礼をするコンラートは、一幅の絵画のように決まっていた。きっちりとした正装に身を固めた彼は美子の好きそうな華ばかりを集めたブーケと、抱えきれないほどのプレゼントを抱えて渋谷家にやってきた。 「親父…お袋…勝利…。吃驚したと思うけど、俺…ずっとコンラッドのことが好きだったんだ」 有利は真新しい洋服に身を包んでいる。 一体ナニがあってそんなことになっているのかは怖くて聞けない…。 初々しく頬を染めた、新妻然とした表情で伏せ目がちにしているのも、何かの冗談だと思いたい。 「駄目元で昨日告白したら、コンラッドも好きって言ってくれたんだ。だから…お願い。今日からコンラッドのマンションで生活させて?」 「馬鹿かお前ーっ!!」 ここで絶叫しない両親の神経を疑いたい。 勝利は勢いよくちゃぶ台(ローテーブル)返しをしようとしたが、すんでのところでコンラートに押さえ込まれてしまう。 「申し訳ありません、お兄さん…俺がお叱りを受けるのは良いですが、ミコさんが折角煎れて下さったお茶が台無しになるのは胸が痛みますし、万が一ユーリが怪我をしたらと思うと…」 さり気なく母に対して自分の株を上げる手腕は流石だ。 「むくわぁあ…っ!」 軽々と勝利を押さえ込むコンラートが、昨夜有利に一体ナニをしたのか妄想してしまって止めることが出来ない。 しかし…その耳朶に向かって、そっとコンラートが囁きかける。 「お兄さん…二人きりでお話をしませんか?ちょっと…《サンタゆーちゃんのご奉仕大作戦》という同人AVについて聞かせて頂きたいことがあるのですよ」 びくぅ…っと背筋が跳ね、怖々覗き込んだコンラートの顔には…《好青年》なんて看板に偽りありの、腹黒そうな嗤いがあった。 「ちちち…ちょっと来なさいっ!」 ぎくしゃくとバネ仕掛けの玩具のような動きで廊下に出ると、コンラートの襟元を掴んで詰め寄った。 「ななな…何の話があるって言うんだよぉ…」 勢い込んでいる割に、声が尻つぼみなのが我ながら情けない。 しかし…仕方ないのだ。だってそのAVは、ちょっとした出来心で有利をモデルにして仲間と作った同人AVなのだ…!業者を介しているし、実写というわけではないのだからばれるはずはない…と思いながらも、心臓がばくばくと跳ねている。 「アニメではありますけど、知っている者が見たら特定できますよ?ほくろの位置とか、かなり際どいところまで一緒ですし…口癖とか発想の天然さとか、まさにそうですよね?どうなんだろうな…と思って、友人を介して調べて貰ったんですよ。そうしたら…驚いたなぁ…まさか、実のお兄さんがあんなにいやらしい目で弟を見ていただなんて。しかも、同じ格好を本物のユーリにもさせたくて、秘薬まで手に入れたんでしょう?随分と高価な秘薬を手に入れたその軍資金が、実は自分をモデルにした淫らなAVだったなんて知ったら、ユーリは哀しむでしょうね…」 如何にも《同情する》と言いたげに、毒の籠もる口調で囁きかけてくるコンラートにびくびくと肩を震わせてしまう。 こんな男のもとに嫁に行ったら、ナニをされるか分かったものではないっ! 「そそそ…そんな脅しにのるものかっ!ゆーちゃんがお前の毒牙にかかるくらいなら、俺は…っ!」 「ああ、すみません…。昨夜かけちゃいました」 にっこりと微笑むコンラートは、懐から一枚の写真をとりだした。 そこにあったのは…白濁にまみれながらパイズリをする弟(妹)ではないか!しかも決して嫌そうではなく、愛おしげにびっくりするくらい逞しい陰茎に唇を寄せている。そのつぶらな瞳には、明らかな淫火が揺らめいていた。 「ききき…貴様ぁああ…っ!!」 「昨日の俺は随分と酩酊状態にあったので、出来心でこんなものを撮影してしまったみたいです。ええ、勿論…大切な妻の恥ずかしい姿が万が一どこかにもれてはいけませんから、全て処分したんですけどね…。一枚だけ、お兄さんに事実というものを教えて差し上げたくて持参したんですよ」 コンラートはにっこり微笑んで写真を千切っていく。細かく細かく…粉々になるまで引き裂かれた写真はほわほわとした線維の塊になってしまう。 それを、そっと勝利の掌の上に載せてやった。 「あなたのしでかした事の重みを、噛みしめて下さいね…」 にやりと嗤うコンラートに、勝利は自分が手も足も出ないのだと言うことを悟った…。 * * * 急転直下、勝利が陥落したのを皮切りに、勝馬も《そんなに言うなら》と諦め顔になり、美子は躍り上がらんばかりに喜んでスキップしていた。 トントン拍子に養子縁組の話も進むと、(日本ではやはりこういう扱いになるしかないようだ)、早速荷物を纏めてコンラートのマンションに引っ越すことになった。 両親からはせめて年末年始はいるようにと説得されたのだが、コンラートが強く《もうあなた無しでは生活できない…》と掻き口説くもので、何とか説得して年始のご挨拶に向かうという形になった。 実のところ、コンラートとしては勝利などと言う危険極まりない男を、幾ら肉親でも有利の傍に置いておきたくなったのだが…その事を有利が知ることは一生無かった。 「あんたにしては珍しく強引だったよね」 「ここぞという時にはやる男ですから」 にっこりと微笑みながら、コンラートは紅茶を煎れてくれる。彼自身は珈琲派なのだが、彼の煎れてくれるミルクティーは絶品だ。なんでも、有利が缶入りのを飲んで《味は好きなんだけど、後味が甘すぎるんだよね〜》と言っているのを聞いてから、丁度有利が美味しいと思う味を模索して茶葉を集めたのだと聞く。 『愛されてるなぁ…』 としみじみ感じてしまう瞬間だ。 「なにはともあれ、これからヨロシクね?ユーリ…」 「うん。乾杯!」 かちりと白いカップを合わせて、珈琲と紅茶で乾杯する。 二人の左手の薬指には、きらりとシルバーの指輪が輝いていた。 * * * ぐち…っ… ぬぢゅ……っ ぬめる音を立てて、花茎が上下に扱かれていく。先端から溢れる先走りの蜜はぽたぽたと床に滴り、フローリングの上に恥ずかしい水たまりを作っていた。 有利が身につけているのはエプロン一枚で、大理石様の天板に擦り寄せた胸にも悪戯な指が絡む。そして…ずっぷりと銜え込まされた雄蕊が白い双丘の間を出たり入ったりしていた。 真っ昼間の台所で、後ろから犯されるというプレイは定番ながら、初体験の有利たちには新鮮でしょうがない。 「寒くない?ユーリ…」 「んーん。暑いくらい…」 少なくとも、繋がっている場所からの熱は浮かされてしまうほどだ。このエプロンを贈ってきたのはヨザックで、弾むような丸文字で《新妻のご奉仕ガンバレ★》と書かれたカードが添えられていた。 事情を聞いた時には呆れ気味だったヨザックも、女装を頑なに拒んでいた有利のガードが緩くなったことを喜んで、色んな衣装を提供してくれるのだ。 折角だから女体の方が良いかな…と思ったのだが、コンラートは《まずはそのままのユーリが良い》と言って譲らなかったので、恥ずかしかったが身につけてみたら…コンラートは悶絶するようにして悦んでいた。 『我が選んだ道に悔い無し…っ!』 とまで言い切るコンラートに、少し微苦笑してしまう。 「ぁ…あ……っ…で、出るぅ…っ!」 「良いよ。ここなら…すぐに拭けるし。ユーリが出すところ、また見たいな」 「ヘンタイ…」 「そうだよ。ユーリフェチのヘンタイなんだ」 くすりと笑うと、コンラートは大きく一側の下肢を抱え上げて肩に載せると、ぐぶぐぶと違う角度で突き立てていく。そして、自分からよく見える位置に有利の花茎を持ってくると、じっくりと先端を眺めている。彼は有利の身体から欲情を感じさせる液体が放出されるのが、随分とお気に入りなのだ。 「ぁん…っ!」 びゅる…っ!! びゅ…っ! びくびくと内腿を震わせながら放出すれば、恥ずかしいほどの白濁が放物線を描いてフローリングをびちゃりと汚した。 「ふぅ〜…はーぁー……」 「次は俺の番だよ。ユーリ…」 息も整わぬ感じやすい躰くたりとキッチン沿いに頽れるが、尻だけを上げた姿勢で容赦なく突き上げられて、これ以上ないと言うくらいに高ぶってしまう。 「ひぁ…ぁああん……っ!ま、待ってぇ…バックじゃヤダぁ…っ!」 「この体位は嫌?」 「ぅん…どーぶつみたいらもん…っ!」 呂律の回らぬ舌で涙混じりにそう訴えると、コンラートはふわりと抱きかかえてソファの上にお座りさせてくれた。その代わり…大きくご開帳されてしまうのは仕方ない。 「じゃあ…行くよ?」 「ぅん…っ!」 腰を巧みに使われて喘いでいたら、一際深く穿たれた瞬間…内腔に熱が弾けた。 しかし、これで終わらないのが有利たちのリバーシブル生活である。 抱きかかえられてお風呂に向かうと、エプロンは脱がされずに湯船へと沈められる。そうすれば…微かな違和感と共に身体が女体に変じた。 「不思議だよね、変化すると俺が注いだ白濁は何処に行っちゃうんだろう?」 「ゃん…っ!」 身体に刻んだ朱華もその度にリセットされてしまうから、その度にコンラートは新たに感じやすい場所を探しながら強く吸い上げていくのである。 今も、失われた白濁を捜索するかの如く、濡れてぴたりと張り付くエプロンを捲って、大きく下肢を広げさせるのだった。 「でも…こっちはもう準備万端かな?」 「んんっ!」 ぬめるヒダを指先で弄られると、それだけでびくんと感じてしまう。この身体はどうにも淫欲に弱い。その上大きな両手で濡れた布越しに胸を弄られては、水の中でもそうと分かるほどに蜜壺がぬめってしまう。 「でも…あまり次々にイくと身体がもたないかな?ユーリは感じやすいから、油断するとイキっ放しになってしまうからね」 「誰のせいだと思ってんだよっ!」 「俺のせいだね」 くすりと笑って、コンラートが耳朶を噛む。 そして既に力の入らなくなっている身体を湯船から引き上げると、購入しておいたふかふかのマットの上に置いて、濡れたエプロンをやっと取り去ってからたっぷりとした泡で洗っていく。手は勿論のこと、逞しい胸筋や、雄蕊まで擦りつけて洗っていくのだ(綺麗になるかどうかは不明だ)。 ぬるぬると滑る泡の感触越しにコンラートの肌や高ぶりを感じるのは、焦れったくてなんとももどかしい。すでにとろとろと溢れている蜜壺には触れることなく、コンラートの愛撫は続けられる。 「もう…欲しいよぉ…」 「おや、堪え性のないお嫁さんだ。でも、折角の蜜が溢れているところをじっくり見たいから、もう少しお預けだ」 「ん…っ」 暖かいシャワーを浴びて泡を全て流されると、ふかふかのタオルで身体を拭かれる。 そして…有利は色の付いた、乾いたタオルの上に改めて座らされた。 そのまま肩を掴まれてちゅくちゅくと乳首を吸われ、乳房を思うさま揉みしだかれればとろりと溢れてきた蜜がしとどに青いタオルを濡らしてしまう。 「こんなにお漏らしして…恥ずかしいお嫁さんだ」 「だって…っ!こ、この身体…エロ過ぎるんだもんっ!」 「俺に言わせると、男の子の時にはエロ過ぎだけどね?」 くすくすと笑って、コンラートは有利の唇の前に雄蕊を突きつける。こうやって、コンラートに愛撫しながら蜜壺を濡らした有利が、堪えきれずに自分を慰め出すのを見たいらしい。 「ん…ふ……っ」 「上手になったね…。ん…っ…良い舌遣い…」 艶っぽい声音にぞくぞくと震えてしまう。コンラートの思惑は分かっていながらも、有利は結局堪えきれずに指を雌芯に寄せてしまうのだった。 にゅぷ…っ じゅ…にゅ…っ! 躊躇いながらも、一部触れてしまったら止められない。何度も激しく抜き差ししてクリスリスを擦り上げると、頂点が近くなるのを感じた。けれど、自分の指で完全に達することは出来ない。それ以上の愛撫を知っているからだ。 「挿れてぇ…っ!」 「良いよ…じゃあ、載って御覧?」 仰向けになったコンラートの身体からは、屹立した雄蕊がぬらぬらと光りながら立っている。それを戸惑うことなく掴むと、十分に濡れた肉襞へと誘った。 「凄い眺め…ユーリが自分でヒダを開いて、俺のモノを飲み込んでいくなんて…」 「解説しなくて…良いからっ!」 ぐぷん…っと鬼頭を含み込めば、後は自重に従って奥まで突き上げられるしかない。肉壁が擦れるのを感じながら、有利は成熟した雄を銜え込んでいく。 気が付けばコンラートの両脇に置いた脚が激しく律動して、腰を上下してぬぷぬぷと雄蕊を貪っていた。見下ろす先には愛する人の満足そうな顔と、先端を朱に染めて上下する乳房があった。多分、コンラートの視点からだと生々しい接合部もよく見えるのだろう。 恥ずかしいけれど…でも、感じすぎて腰を止めることが出来ない。 「はふ…は…ふぅん……っ…」 「綺麗だ…」 ぷるんぷるんと上下に揺れる胸を見て言われたので、ちょっぴりむっとしてしまう。 「……あんた、やっぱ…おっぱい星人なんじゃないの?」 「ユーリ星人なのは間違いないけどね…。ふふ、自分に嫉妬?」 「……うぅ〜…」 愛されているという自覚を得てからは、コンラートは実に伸び伸びしているように思う。それでなくとも余裕のある大人なコンラートに、これ以上自信など持たれては不利な事この上ない。 『ぁう〜…でも、こいつに勝とうと思うこと自体が、子どもの考えなのかな?』 《どうしてくれよう…》と、肉棒に串刺しにされながら考えを巡らせていた有利は、ふと思いついて《きゅるん》と可愛い目つきをした。 「コンラッド…抱っこ」 両腕を差し伸べておねだりポーズを決めれば、先程までの余裕を吹き飛ばす勢いでコンラートが上体を起こし、逞しい腕ががっしりと抱きしめてくれる。ついでに、含まされていた雄蕊も一回り大きく育ってしまう。 「きゅふ…っ」 「可愛すぎるよ…もうっ!」 誘うように舌を突きだしてくるから、おずおずと舌を差し出せば…下半身の激しさとは対照的に、焦れったいような動きで舌先が交わされる。 堪えきれずにぱくりと舌を含み込めば、苦笑しながら応じてくれた。 「君には、煽らればかりだ…」 《その台詞全部返すよ》との言葉を口にすることは出来なかった。今度は舌を奪い取られて痺れるほどに絡められたからだ。 「ん…」 深く深く…繋ぎ合わされていく感覚に、勝ち負けも体格差も年齢差も…あらゆるものがどうでもよくなってくる。 『超…しあわせ』 同時にそんな感慨を抱きながら、二人は悦楽の頂点を極めるのだった。 おしまい あとがき まさかのコンラート→勝利脅迫…。ひ、引かないで〜…。 ビデオ撮影していた時にはそこまで考えていなかったのですが、思わず使ってしまいました。 いや、勝利自身はちょっと妄想してしまっただけで、有利自身をどうこうなんて考えてはいなかったんですけどね。可愛さの頂点である弟を持つと、美意識が辛くなってしまうので仕方ありません。ついうっかり、作ったら似ちゃったんですよ。そして友人の好きなキャラの名前でたまたまユーリという名前にしたんですよ。多分。 ちなみに、楽しくエッチライフをエンジョイしている有利ですが、意地でも成績を下げられないので試験前はコンラート指導のもと、特訓の日々かと思います。そして禁欲生活を強いられた二人は、試験後の祝杯もそこそこにそりゃもうがっつんがっつんと飢えた獣のように求め合い…って、タイトルはやはり「けだものだもの」でしょうか。 なんかそんなお菓子がありましたね。 女体化なんで苦手な方もおられるのですが〜…また機会があれば、是非続きが書きたいお話であります★ |