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「色気問題」
※１５歳黒うさ話
※またしても微妙に下品です。
「村田…色気って、どうやったら出る？」
「………」
村田うさぎは橙うさぎの煎れてくれた紅茶を一口飲んでから、《すふぁああ〜…》と息を吐き出しました。
一拍置いて考えてみましたが、どうやら…友兎は自分を《色気のない》うさぎだと思いこんでいる様子です。
「渋谷…君、色気が欲しいのかい？」
「うん、いつもいつもモロ出しになってなくても良いけどさ、初夜の時くらいはむんむんむらむら一杯出しときたいじゃん？せめて、コンラッドが萎えないくらい…」
「うん、そうだね。一瞬にして萎えるという禁断のキーワードくらいは認識しておく必要はあるかもね」
解禁日を迎えてリミットブレイクした茶うさぎを止められるような禁断の呪文があるのかどうか分かりませんが、円満な夫婦関係を築く為には幾つか覚えておいた方が良いかも知れません。
ですが、村田はうさぎは寝台ではネコなので、ここはやはりタチ役に聞いておくべきでしょう。
「ヨザック、君…どんな言葉を聞くと萎える」
「えー？グリ江は打たれ強いから、大抵の言葉には平気ですよ？」
ここ数年、毒舌家のうさぎと過ごしている橙うさぎの言葉には重みがあります。
時々村田うさぎですら《こいつ…天性のＭなんじゃ…》と思うくらいですから、あまり参考にはならないかもしれません。
いえ、逆に言えばこれほど打たれ強いうさぎを負かすことが出来れば、禁断の台詞も掴めるかも知れません（←目的が微妙に変わっているようです）
「渋谷、なるべくヨザックが傷つきそうな事を言ってごらん？」
「え…？き、傷つくようなこと？」
《可哀想で出来ない》と言いたげに耳を伏せてしまった黒うさぎはとても可愛らしく、抱きしめて転がしたいような気がします。
その顔で上目づかいに《苛めないで？》と言うか…いや、いっそのこと《苛めて？》なんて言おうものなら、激烈な色気に茶うさぎは噴射して大気圏外に飛び出して星になってしまいそうです。
「いいから…ほら、言ってごらん？」
「でも…そんな……ヨザック、嫌だよね？」
「いんぇぇえ〜？どうぞどうぞ」
橙うさぎが鷹揚に頷くと、黒うさぎは覚悟を決めて口を開きました。
「ええと…こ、この筋肉達磨っ！」
それは萎える言葉と言うより、事実確認です。
「ダメだよ渋谷…そういう種類の悪口じゃなくて、性的なもので責めないと。たとえば、《デカイと思って良い気になるなよ？ふにゃふにゃのチンコじゃ物足りないんだよ。君のチンコを入れるより、一人で人参でも入れてる方がよっぽとイけるってもんだ》とかね」
村田うさぎがそう言った途端…橙うさぎは地に平伏してしまいました。
「ほ…本当……ですか？お…俺、そんなに…ふにゃチン…？」
「村田ーっ！ヨザックが大変なことにっ！！」
「うーん、ま、しょうがないね。でも良かったじゃないか渋谷。とりあえず《ふにゃチン》は禁断の呪文のようだよ。いや〜凄い効果だね」
村田は感心しきって橙うさぎを見ますが、黒うさぎは自分のせいで酷い痛手を与えてしまったことが辛くてしょうがありません。すっかり涙目になって潤んだ黒瞳で橙うさぎを見詰めます。
「ゴメンね…ゴメンね、ヨザック…。俺のせいで…」
「いや〜…坊ちゃんのせいじゃありませんよ…俺がマシュマロ野郎だったってだけで…」
「あ、あれは村田の本心じゃないだろ！？村田は食べ物を大事にするから、人参なんかお尻に突っ込んだりしないよ！」
「や…そこに落ち込んでる訳じゃあ…。寧ろそういうシーンは見たいですが…」
「そうなの？じゃあ、やっぱり《ふにゃチン》がダメだったんだね？」
「うぐぅ…」
痛烈な抉り込みに橙うさぎが苦鳴を上げます。
「ヨザック、そんなに落ち込むことはないさ。ふにゃチンと言ったのは例えだよ」
「猊下…っ！」
「地球森の連中に比べると、チンコはでかいけど硬度はイマイチってだけの話だからさ。そこそこ用途は果たしてるよ」
「うわぁぁああああああんんん……っっ！！」
号泣した橙うさぎは…とても可哀想でしたから、黒うさぎは決して茶うさぎに《ふにゃチン》とは言わないことにしました。
＊ ＊ ＊
夕食が終わって、茶うさぎと黒うさぎはゆっくりとお茶を飲みました。
このゆったりした一時が、二羽はとても大好きなのです。
「ねぇ…コンラッド」
「なんです？ユーリ…」
はにかみながら囁きかける黒うさぎに、茶うさぎはにっこりと微笑みました。
今日はどんな発見があったのでしょう？
黒うさぎの目を通して見つけられた日々の驚きは、いつだって茶うさぎを吃驚させるのです。
「あのね…コンラッドのチンコは、ギンギンに硬いよね？」
ブーッッッ！！！
勢いよく紅茶を噴き出したコンラッドは、暫くの間噎せ返っておりましたとさ。
＊ 橙うさぎのチンコはちゃんとギンギンのガンガンだと思います。 ＊
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