「筋肉天使★グリ江ちゃん」E









 大変、大変よぉぉっ!!
 もはやマニアの域を超えて変態道を邁進中の隊長に、坊ちゃんがやられちゃうわぁぁっっ!

 坊ちゃんったら可憐なおみ足を剥き出しにしてるどころか、おへそと紐パンまで隊長の前に晒してふるふる涙目になってるわよ?

 食っちゃうの?
 そのまま食っちゃうの隊長ぉぉぉぉ〜〜っっ!!

 

*  *  *




「コンラッド…い、いる!?虫……」
「おや…拙いな、見失ったかな?」
「やだーっ!ぅわーんっ!!さ…さっきはパンツに入ったって…」
「ええ、ですから…パンツを脱がさないと分からないですね。脱がしてもよろしいですか?」
「いいから脱がして捜してぇ〜〜っっ!!」

 あらあら…坊ちゃんったら恐慌状態になっちゃってるわね。
 パンツなら自分で脱げばイイだけだってこと忘れちゃってるわ…。

 や〜ん。
 そんなことよりも…ぬ…脱いじゃうの?
 とうとう脱いじゃうの〜!?

 可愛らしい〜茸、目の当たりに出来ちゃうのかしら?

 んん、でも…あら、やだわ〜隊長ったら邪魔よっ!見えないじゃない。
まあ、隊長もここまで気づかなかったんだから、ちょっとくらい寄っていっても分かんないわよね?
 ちょっとだけ…ちょっとだけ近くに……。

 グリ江ちゃん、決死の覚悟で皆さんに状況をお伝えすべく匍匐前進で行っちゃうわよ〜。

「あ…ユーリ、ちょっとあちらの窓…」
「え?」

 あら、隊長ったら坊ちゃんに窓の方なんか見せてどうすんのかしら…と、思った途端…。
 天井に向けて殺気の籠もった笑顔が閃いたかと思うと…


 ドゥ…っ!

 
 き…やぁぁぁ〜〜っっっ!!!
 鼻の先に刺さったぁーーーっっっ!!
 つか、危うく目を貫通するトコだったわーっっ!!!!

 あたし、天井に忍び込んで覗き穴からずっと見てたんだけど、その覗き穴を正確に狙った暗器…隊長が袖口に忍ばせてた細身の杭がぶっさり鼻先を貫通しちゃったのよぉ〜〜っ!!

「あれ…?何か天井の方騒がしくない?」
「鼠でも出たんでしょうか…後で駆除しておきますね?」

 いやぁあんっ!
 駆除されるーっっ!
 鼻の傷が完治するまでに顔合わせたら、徹底的に駆除されちゃうわーっ!

 そんなわけで、残念だけどグリ江の報告はここでおしまいよっ!
 
 この後の二人がどーなっちゃうかについては、隊長の機嫌でも伺って確認して頂戴〜っ!

 また会う日まで、お元気でねーっ!





* そんなわけで、「筋肉天使★グリ江ちゃん」本編はここでおしまいとなります。この続きが気になる方には隊長さんからヒントが出ますので、それをもとにお探し下さい。 * 




隊長さんのヒント

「え?続きが気になるのかい?困ったな…ユーリとの秘め事なんで、あまり他人には知られたくないんだが…。けど、どうしても気になるようなら、ここまで引っ張った責任をとらないといけないかな?」(←困ってる割に嬉しそう)

「じゃあ、ヒントを出すよ?この「たぬき缶」の中には俺とユーリの歴史が大量に刻まれている。その中に、俺とユーリがアニシナの作り出した不思議な実の力で離れられなくなる…という話が収録されているから、その話の末尾に貼り付けてある俺の笑顔アイコンから進んでくれ。どうしても分からなければ狸山に聞いてご覧?まあ、そうまでして読むほどのものでもないけどね