〜コンユの誕生日エッチに乱入ヨザック〜
「グリ江ちゃんは観ていた」








「ん…ぁ、コンラッドぉ…」
「気持ち良い?ユーリ」
「ぁ…あっ!そんな、しちゃあ…。おちんちんとお尻、一緒に弄るの…なし…っ…」
「お好きでしょう?こういうの」
「あんっ!違っ…違……っ!」
 
 《ちゅぶ…れる》…わざと恥ずかしい水音を立てながら花茎をしゃぶるのは、そうした方がユーリが強く快楽を感じると知っているからだ。同時にたっぷりローションで濡らした指を後宮に挿入し、前立腺を巧みに刺激すれば身も世もないほどユーリはよがり狂う。そこから得られる快楽を知っているユーリは、あどけない顔に淫猥な艶を滲ませ、ピンクの乳首を見せつけるように身体をくねらせた。
 シーツの海で泳ぐ淫らな人魚。そんなフレーズを思い浮かべて、コンラートは口角を上げる。

 今日で18歳の誕生日を迎えたユーリは、日中は当然魔王陛下として公式行事としての聖誕祭に従事しなくてはならななかったので、夜が更けて日付が変わる直前に寝室へと雪崩れ込んだ二人は、焦ったように激しく互いを求めた。
 服を脱ぐ速度など、F1のピットイン並の速度であったと思われる。

「ゃあ…ん……っ…やっ!」

 口では嫌々をしながらも気持ちよさそうにユーリの爪先は揺れて、下腿は強くコンラートの背に絡み付く。
 《コリッ》と後宮の一番気持ち良いエリアを刺激され、身を仰け反らせたユーリはビクビクと震えながら達した。コンラートの比べると玩具みたいに小さい性器ではあるが、吐き出す精液の量はなかなかのものだ。まるで失禁したみたいに、とろりとした白濁が断続的に放出されていく。

「あーーっっ!!」

 高い嬌声をあげてユーリが達する様子を愛でながらも、コンラートの鋭い眼差しが天井に向かう。

「おい…ヨザ。なに観てる」
「あら、ばれちゃった」

 ぺろんと天井の一部が禿げ、巫山戯たお庭番の顔が覗いた。血盟城の精霊達も、魔王と気心が知れているヨザックを排除しようとはしないようだ。害するような行為には及ばないと判じているのだろうか?
 結構な悪戯者だから、思いも掛けないような暴挙にでることはあるのに。

「身を乗り出しすぎだ。ユーリのイキ顔を覗こうとしたんだろ?」

 《チッチッチッ》と舌打ちするヨザックは、妙なドヤ顔で宣った。

「半分はあんたが男のチンコ銜えて、悦に入った顔を見るためだ!」
「貴様のペニス潰してやろうか?本物のオカマになれて嬉しいだろう」
「やーん。グリ江、心は乙女だけど身体は男の子のままでいたいの。射精する悦びは失えないもんねー。ほら、坊ちゃんもキモチよさそう〜。口の端から赤ちゃんみたいに涎垂らして放心してるぜ?」

《くふふ》なんてカワイコぶりっこをして言うことか。イラっとしながら会話をしている内に、くたりと脱力していたユーリの意識が戻る。

「うわわっ!グリ江ちゃんっ!」

 《ひーっ!》と慌ててシーツを掻き寄せるユーリに対して、ヨザックはしれっとしたものだ。

「そんなに恥ずかしがらなくても良いじゃな〜い。同じ乙女心を有する者同士、尻の孔まで見せてくれたじゃなーい」
「だ…だって!グリ江ちゃんがケツの孔の具合をヨくしとかないと、コンラッドとセックスできないっていうからっ!」

 騙されやす過ぎるユーリが悪いのか、ヨザックの口車が発達しすぎているのか不分明なところだが、とにかくロクでもないことをしやがったのは確かだ。
 まだコンラートが身分を考えてユーリへの恋心を胸に秘めていた頃、この男はコンラートとユーリが恋仲になれるよう尽力してくれたのだけど、その間、ユーリの純潔を穢しかねない勢いで自分も楽しんでいた。

『ユーリの色香を考えれば、確かによく挿入もせず《指導者》で在り続けたものだとは感心するが…』

 もしコンラートが逆の立場だったとして、ユーリの後宮に指を入れて喘がせておいて、緩ませたそこに挿入させずにいられるなんて信じられない。ヨザックはとにかくユーリの身体が男とのセックスに耐えられるよう仕込むだけで止めていたのだ。
 やはり処女は好きな人に捧げなくてはならないと主張して。
 彼曰く、《乙女心》とやらでユーリに尽くしたというのだが…。

「やっぱ師匠としては、弟子がちゃんとダーリンを満足させているか心配じゃない?」
「十分満足しているから、散れ」
「やだやだ!俺、全裸で坊ちゃんが寝所に忍び込んで、死にそうな顔して《俺を抱いて》って頼んでるのに、《俺はあなたの臣下です》《しかも、一度は袂を分かった裏切り者です》なんて言い続けて背を向け、坊ちゃんの乙女心を踏みにじってきたあんたに、素敵なハニートラップかけてあげたじゃな〜い。もっと恩義感じたって良いんじゃない?」
「俺がユーリを愛しているから認められたようなもんであって、あれで俺に想いがなかったら、とっくの昔に刀の錆になっているぞ?」

 何しろこの男ときたら、アニシナに相談して強烈な媚薬をコンラートに吹き矢で注入し、手足をベッドに拘束してユーリに乗らせるという暴挙に出たのである。ユーリは流石に及び腰ではあったが、コンラートに馬乗りになると自らの指で後宮を解し、身体の前面にもローションを塗りたくって、真っ赤な顔で恥ずかしがりながらぬるぬるプレイを仕掛けてきた。愛する子のそんな痴態を見せられては、幾ら稚拙な愛撫でも興奮しないわけがないではないか。

 猛るコンラートの雄蕊に、そっと震える菊華が触れたとき、とうとう観念したコンラートは、《愛していますから、こんなレイプ紛いの真似は止めて?ユーリ。普通にセックスさせてください》と苦笑しながら頼んだのだ。
 ぽろぽろ泣きながら鎖を解くユーリに、彼がどれほど追いつめられた上で最後の手段を取ったのかを知った。
 その日から、コンラートは己を過剰に律することを止め、想いのままユーリを愛するようになった。

 だからヨザックが己の功績を誇るのも、あながち否定はできないのだ。
 
「結局愛してたんだから、俺の勝ちでしょ?ね〜、俺だって坊ちゃんの誕生日一緒に祝いたいよ〜ん」
「語尾を伸ばすな。気色悪い」
「ううん。いけずー。ねー、坊ちゃんなら俺の気持ち分かってくれるでしょ?」

 そういって全裸に近いヨザックは《ガバッ》とユーリに抱きつくと、なにごとかひそひそと耳打ちした。



*  *  *

 


「ね、坊ちゃん。俺、隊長の名付け親記念日も祝ってあげたいんですよ」
「そっか。俺が生まれた日って、コンラッドにとってはそうだよね?」
「ええ。全てに絶望していたあいつが、生まれ変わった日でしょう?」

 そういって微笑むヨザックはとても優しい顔をしていた。
 かつてはユーリを《無能な魔王》と決めつけ、《名付け子だから》とユーリを溺愛するコンラッドにもいい顔をしなかった男なのだが、幾つかの冒険を共にし、眞王の命令でシマロンに於いて辛い使命を負わされていたコンラッドを救い出す過程で、深く心が結び合っていた。

『ちょっと人には言えないようなことまで付き合って貰っちゃったもんなァ…』

 硬いゴムのようなものでできたボールを後宮に入れてゆっくりと空気を入れていき、コンラッドの雄蕊を受け止められる大きさまでアナル拡張をする過程では、《お尻壊れちゃう…っ!》と、辛くて何度も泣いてしまった。でも、そのおかげでコンラッドが戸惑うほどユーリの後宮は《具合がよい》ものになったらしく、めでたく名器判定を頂いてしまった。

 《ちょっと遅漏気味なんです》と零していたコンラッドが、挿入数秒で速射したくらいだから、社交辞令ではないのだと思う。本人にとってはかなり不本意なことだったようで、あれから挿入するたびに気合いを入れて、すぐには達してしまわないように頑張ったり、達する回数を増やしてユーリを満足させようとしてくれているようだ。

『俺自身の体力的には、2回くらいで十分なんだけどな〜』

 コンラッドがあまりに気合いを入れて後宮を抉ってくれるものだから、その度にユーリは意識を失うほどあられもなく乱れてしまう。いい加減、《淫乱な魔王陛下だ》などと言葉責めを喰らうのではないかと心配だ。

『グリ江ちゃんの言葉責めも凄かったもんなァ〜。あんな風にリアルコンラッドに責められたら、俺、言葉だけでイっちゃうかも…』

 ヨザックが教育というか、調教の間中、巧みにコンラッドの声真似なんかするから、まるでコンラッドに観られているような心地で滾ってしまった。
 《良い格好ですね、ユーリ》《ああ…なんて淫らな魔王陛下だろう?》《御自分の指がどこまで入っているかお分かりですか?》《可愛いピンクのおちんちんが、美味しそうな蜜でしとどにぬれてとてもいやらしいですよ》等々、目隠しされて周囲の状況が分からない中、《熱烈指導》を受けたのだ。 

「どうやってコンラッドのお祝いすんの?」
「二人で可愛がってあげましょうよ」

 《ふくく》と含み笑いしながら密談する二人に、コンラッドは実に嫌そうな顔をしている。

「おいコラ、ヨザ。ユーリはともかく、お前に可愛がってもらう筋合いはない」
「元部下で親友がわざわざお祝いに駆けつけたのよ?心意気を汲むのが漢(をとこ)ってもんじゃない」
「親友が《わざわざ》とか押しつけがましいこと言うか」
「最近は言うのよ?ま、いーから隊長。そろそろ滾って来た頃だろうし、苛々すんのも分かりますけどね?」
「ヨザ…っ!お前…まさか…っ!」
「そのまさかーっ!あははっ。ルッテンベルクの獅子も坊ちゃんには甘いねェ〜。あっさり飲むんだもん!」

 二人の会話に、ユーリは寝台の上でピョンと跳ねてしまう。どうやら知らない間にユーリは片棒担がされたらしい。初めてのセックスの時に、《もう卑怯な真似はしない》と誓ったのに。おそらく、《隊長にあげてください》と渡されたワインの中に、媚薬でも入っていたのだろう。

「ご…ごめ……コンラッド…俺、知らなくて…。もうしないって、や…約束したのに…っ!」
「ああ…泣かないでユーリ?あなたに怒ったりはしてません。全てはこいつのせいですし、俺も修行不足でした」

 とは言いつつも、コンラッドの瞳には情欲の波が押し寄せているようで、普段はどんなに興奮してもどこか自制心を失わずにいる彼が、微妙な平衡の上を漂っているのが分かる。押し殺しても《はっはっ》と若干浅く速い息になっているのが分かった。

「コンラッド、苦しい?苦しい?」
「甘い苦痛ですね。ユーリ、慰めてくれる?」
「うんっ!おちんちんしゃぶろうか?」

 仔犬のようにコクコクと頷き、膝立ちになって《はむん》と雄蕊を銜えると、《くっ》と喉を反らしてコンラッドが反応する。その反応の良さは薬の為だけではないようだ。
 よく見れば、ヨザックの太い指がコンラッドの後宮をまさぐっている。どろりと濡れているのは、いつの間にかジェルをたっぷりと手に取っていたらしい。流石隠密。闇に紛れて支度をするのはお手のものだ。

「こら…っ!ヨザ……っ!!」

 激昂するコンラッドを尻目に、ヨザックは無駄に真面目な口調と顔つきでユーリに教えをたれる。

「坊ちゃん、前もお教えしたとおり、殿方の悦ぶ場所はチンコのみにあらずです」

ユーリはユーリで《はい、先生!》という風に挙手をすると、きりりとした顔をして

「男はチンコのみにて生きるにあらず。ケツ孔乳首責めも忘れずに…だよね!」

 なんだか高尚なことを言っているようだが、なんのことはない猥談である。
 前立腺を探し出すヨザックに連動して丁寧にフェラチオをしながら、ユーリは教えられた通りコロンとした珠の入った袋だの、裏筋の付け根辺りまではむはむと舌や歯を宛っていく。おかげで、先走りが頬や髪についてベタベタだ。

「高貴な漆黒が雄汁に染まって、良い姿ですね坊ちゃん」
「エっロい言い方!」
「や。この方が隊長も盛り上がるかと」
「流石上官想い〜…って、グリ江ちゃん。悪いけどコンラッドにチンコ入れたらダメだからね?」
「あらヤダ。狙ったりしてませんよ〜」

 とはいえ、ヨザックの心に幾ら乙女が住んでいるとはいえ、チンコの方は傍迷惑なくらい巨大な超弩級ブリリアントチンコだ。黒光りすること戦艦のごときチンコが、透きとおるように白い肌を持つコンラッドの尻でちゅるりんちゅるりん滑っていると、恋人としてはかなり不安になる。ユーリのポーク○ッツ(自分で言って哀しくなった。せめてシャウエッ○ンくらい言っとこう)級チンコならいざ知らず、あんなもので馴らされたらコンラッドの性嗜好が変わってしまいそうだ。

「でも…そんなボッキンキン体操ができそうなチンコ、最後までほったらかしも可哀想だよね。俺、舐めようか?」

 《ゴゥ…っ!》途端に豪雪・吹雪警報が出そうな勢いで殺気が伝わってくるから、ユーリは思わずスライディング土下座しそうになった。

「あ…ご、ごめ…コンラッド!」
「……二度言ったら……分かってますよね?」
「はひィっ!」

 自分の身に降りかかることについては甘受していたコンラッドだったが、決して快楽に溺れていたわけではないらしく、前後から甘い責め苦を受けながらも琥珀色の瞳には獣の覇気が宿っている。油断するといつでも喉頸を食い破る力を持つのだと知らせるように、後ろ手に回した爪の先がヨザックの頸部を掠める。

「なにが可哀想だか。自分から望んで俺とユーリを祝うと言い出したんだ。徹頭徹尾奉仕に尽くさなければ、翌朝、血盟城の壁が血に染まるぞ?」
「た…隊長…殿中でござる殿中でござるゥ〜」
 
 《ひっひっふー》と何かを産み出しそうな呼吸法で血の気を引かせたヨザックだったが、スレスレのところで楽しむ術を知るこの男は、コンラッドの尻を指で弄りながらチンコの先を腰の括れに押し当てて擦り始めた。

「ぅわっ!よせヨザっ!それ気持ち悪いぞっ!?奉仕になっとらんっ!!」
「まあまあ。こっちで気持ちよくしてあげますから〜。腰くらい貸してチョンマゲ」

 最後のフレーズは双黒の大賢者仕込みのような気がする。
 
「く…っ!」

 お師匠様の指遣いを、拙いながらもサポートしながらユーリが舌戯を尽くせば、コンラッドの雄蕊はこれ以上ないというほど力強く腹を打ち、溢れる先走りに白いものが混じり始める。抱きつくようにしてちゅぱちゅぱと乳首を吸ってあげると、これも結構好きらしく、ユーリの髪を撫でながら《ほぅ…》と息をつく。
 後者の愛撫はどちらかかというと、ユーリに乳を上げる母親気分で気持ち良いのではないかと思ったりもするのだけど。

 そうなると、もう口の中だの手だでイかせてしまっては勿体ないおばけが出る。ユーリは獣のように四つん這いになると、自ら《くぱぁ…》と菊華を開いて、サーモンピンクの内腔を示した。抱かれることに馴れた身体はすっかり受け入れ体制を整え、オッケーカモンベイビー状態だ。
 招かれて来るのは《ベイビー》なんて可愛いものではないけれど。

「きて…コンラッド」
「ユーリ…」

 尻肉を掴まれ、《ぐぷ…ん》と濡れた音を立てて後宮に攻め入ってくる大きな雄蕊に、やはり息を詰めてしまう。痛みは無いが、圧迫感が半端無いのだ。それに今宵はヨザックの指づかいで高められているせいか、いつもより更に大きい気がする。

「あ…ナカで、また…おっきく………」
「すみません、ユーリ…くるしい?」
「はひ…は……くるしぃ…けど、キモチ…いぃ〜…っ…」

 ぱつんぱつんに張りつめるほどみっしりと詰め込まれた肉が《ずぬぬ》と動くたび、痛さと快楽の中間にある感覚が、ユーリを淫らな獣に堕としていく。
 気が付けば口角からは涎が滴り落ち、白痴のような表情で喘いでいた。咥内にコンラッドの指を銜えさせられれば尚更唾液は咥内から溢れ出し、淫靡な表情は壁鏡によって自分の目でも確認できた。

「すっかり淫乱になられて、嬉しいですよ…陛下」
「ぁん…っ…意地悪…コンラッドの…いじわる…っ…」
「すみません、つい癖で」

 これが癖だと?本当に癖だとしたらそれは《陛下》と呼ぶことではなく、そう呼ぶことでユーリを苛める癖だと思う。
 ユーリが《こう呼んで?》と切望していることを、改めて確かめたいのではないか。
 分かっちゃいるが、今宵は彼の思惑に乗ってやろう。

「ユーリって…呼べよぉ…恋人の、くせに…っ!」
「ユーリ……っ!」

 最奥まで銜え込んだ雄蕊を《きゅむっ》と締め上げてやれば、ざわめくような腸壁の蠢きにコンラッドが切なげな呻きをあげる。そんな声までセクシーなものだから、背筋を反らしてビクビクと感じてしまった。

「その声…狡い……声だけで、イっちゃいそう…っ!」
「イって?ユーリ」
「やらぁ…もっと、コンラッドを感じてからが…いいよぉ…っ…。おちんちん、縛って…っ!まだイきたくらぃ…っ」

 不出来な弟子の切望を叶えるように、ヨザックが器用にコックリングを填めてくれる。早漏気味のユーリが修行途中でミルクタンクを空にしてしまわないよう、何度も填めさせられた小型犬用の首輪みたいなやつだ。締め上げられる苦しさと同時に、これでうっかり先走ったりしないという安心感もある。

「ああ…また締まる…っ!凄いよ…ユーリ……っ!」
「コンラッド…こんあっ…どぉ…っ!」

 《ずちゅっ…!》《ぬじゅっ!》…淫音が激しさを増していき、腸壁を持って行かれそうな勢いでコンラッドが腰を使い始める。コンラッドも感じて、ユーリの中で天国を観たいと思っているのか。

 できれば二人同時に。
 いや、三人か?



*  *  * 




『くはァ〜…っ!隊長の極悪チンコが、マジで坊ちゃんのちっさい尻に突き刺さってやがる…っ!抜き出されるときに、ぺろんと内膜が捲れ上がる様子も派手に淫猥だぜ』

 それはヨザックともあろうものが、視覚的刺激だけでイきかねないほど淫らな姿だった。ぷりんとした桃尻を晒し、濃いサーモンピンクの肉襞を雄蕊の動きに合わせてぺろんと捲られながら、確かにユーリは快楽を感じている。当初は壊されてしまうのではないかと心配した華奢な身体は、驚くべき柔軟性を発揮して雄の肉棒を受け入れ、悦びを感じている。
確かにこれは天性の淫乱体質もあるのだろう。

『良かったねェ…隊長』

 愛した相手が主君であるだけでなく、未成熟な少年であることがずっとコンラートの想いを阻んできたのだろう。地球であと数年暮らしていれば成熟したろう身体も、眞魔国に生活の主体を置き、魔王として暮らすと決めた日から、その成長は魔力の大きさに比例した遅さに変わっていた。

 混血のコンラートの方がどうしたって老化が早く、ユーリが成熟する頃には老いているだろうと思っていた節もある。
 ユーリを愛することは、老醜を晒す自分が瑞々しい少年で在り続けるユーリを穢すのと同意だとコンラートは決めつけていたのだ。

『でもよ、隊長。そんなことで愛する人に触れないなんてバカだぜ?』

 願っても二度と会えない世界に行ってしまう奴だっているのだ。手を伸ばせば触れられる位置にいるのなら、迷わず掴んで欲しい。どんな障壁があるとしても、乗り越えられないような男ではないのだから。

『あんたは幸せになるだけのことをしてきた。いつだって誰かの為に動いて、傷ついて、泣いて…傍で観ていた俺が、あんたが不幸になるのを指を銜えて眺めているなんて、思って貰っちゃ困るんだよ』

 大好きだ。
 この何でもできるくせに、自分が幸せになることにだけは不器用な男を、ヨザックはある意味世界中の誰よりも愛している。

 それがコンラートにとって最愛の少年、ユーリと共有できる感情であったことを、ヨザックは心から感謝している。ユーリと幸せそうにしているコンラートを見つめていることがもし苦痛であったら、ヨザックは遠地での危険な任務をフォンヴォルテール卿に依願していただろう。

『坊ちゃん。俺がどれほどあんたに感謝してるか、分かっちゃいないだろうね?』

 コンラートに抱かれながら至福の表情で喘ぐ華奢な少年。
 彼が世界に平和をもたらした偉大な魔王であるとは、傍で見ていた自分が一番信じられないような心地だ。快楽に弱くて簡単に押し倒せるような子どものくせして、誰よりも強い心と、愛した者を絶対幸せにするという強固な信念を持つ彼だからこそ、ヨザックは愛するコンラートごとこの少年を愛することが出来たのだと思う。

『好きだよ。ホントに』

 三本に増やした指でコンラートの前立腺へと激しいピストン運動を与えながら、首筋に強く噛みつくと同時に、ユーリの花茎を戒めていたコックリングを外してやる。

「あーーーーーーーっっ!!!」
「く…はぁ…っ!!」
「くぅ…っ!」

 《どぷ…っ!》
 《びゅる…びゅっ!》

 淫音を響かせて三本の雄棒から溢れ出すのは、快楽の蜜。
 ヨザックはコンラートの尻が染まるほど吐き出し、コンラートはユーリの内腔に、ユーリはヨザックがシーツの上に乗せておいた漆黒の皿に白濁を注いでいる。夜間に摘めるようにちょっとした菓子を乗せていた皿なのだが、たっぷりと白濁が満ちる様は我に返ったユーリを羞恥に沈めるのに最適なアイテムでもある。

「あ…ぁ……」

 膝が崩れてしまったユーリはシーツの上に崩れてしまうが、すかさずコンラートが抱きかかえて抱き合う形での騎乗位にさせる。二人の間に白濁を注いだ皿を出すと、何も言わずとも《ぴちゃぴちゃ》と猫のように皿を舐め、たっぷりと舌に乗せたまま濃厚なキスをする。

「ユーリの味だ。高貴な魔王陛下のザーメンは、極上のミルクのようですね」
「青臭いよぉ…」
「そこが初々しいあなたの美味しいところですよ」
「ん…俺、次はコンラッドのミルクも飲みたい」
「胸から出れば良いんですけどねェ」

 くすくすと笑い合う幸せそうな二人の頬に、ヨザックは後で怒られると知った上でキスの雨を降らせてやった。



おしまい



あとがき



 久し振りの更新が3Pもどきで良いのか?とは思いましたが、単純に一番乗りのネタだったので書いてみました。
 一穴一棒ではありますが、複数プレイでたくさん愛撫して貰えるのは気持ちよさそうで好きです。
 あと、ヨザックが母性愛とか父性愛みたいな感情で、コンラッドを深く愛しているというのも好き。